2016/05/17
「犬歯」の噛み合わせの大切さ
こんにちは! 名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 歯科医師 の満田誠です。
みなさん、「犬歯」が とても大事な役割を果たしていること、ご存知でしたか?
じつは、上下犬歯の適切な噛み合わせが失われてしまうと 奥歯に負担がかかり過ぎることになり、歯の動揺・破折、神経の炎症・壊死、修復物の破損、歯周病の進行、顎関節症などを引き起こしてしまうのです。
これは、犬歯が"顎を左右に動かす際に、下顎の動きをガイドする役割がある"ことに起因します。
上下の歯の噛み合わせは、通常はすべての歯が噛み合っていますよね? では、お口を閉じて噛んだまま、下顎を左右にギシギシを動かしてみてください。どうですか? 顎を左右に大きく動かした時には、上下の犬歯だけが噛み合って、奥歯はあたらずに離れた状態になりませんか? そうなった方は、安定した良い状態の噛み合わせです!
これを『犬歯誘導咬合』といいます。
なぜ、この噛み合わせが素晴らしいのでしょうか? それは、"奥歯に為害性を及ぼす外力を、犬歯が守ってくれる" からです。
物を食べるときには、顎を上下に動かすだけでなく、左右にも動かして食べ物を噛み砕きますよね? ところが、奥歯は 縦に真っ直ぐかかる噛む力には強いのですが、横方向からの力には弱い という特性があるのです。そこで、"横方向から力が加わる左右の顎の動きの時には、犬歯のみが噛み合って 奥歯に負担のかかる力が伝わらないように請け負ってくれる" のです。
だから、犬歯は根が長く太い 頑丈な形態をしているんですね。人間をつくった神様ってスゴイ!
そんな犬歯が、虫歯などになって形が損なわれたり、歯ぎしりで磨り減ったり、歯並びの悪さから噛み合っていなかったりすると、奥歯に横方向からの負荷がかかり過ぎ、前述のような症状が起こるのです。
よって、奥歯の痛み・違和感の要因が、実は前歯に原因があったりすることもあるんですね。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠
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