2014/11/10
セミナー講習
皆さま、こんにちは! 歯科医師の満田 誠です。
今回、覚王山近郊にある歯科材料会社「ジーシー」さん主催のセミナーに、同僚の鬼頭先生と参加してきました。内容は、『CAD/CAM冠』という、最新の被せ物についてです。
被せ物は通常、患者様の歯の模型を元に、歯科技工士さんが手作業で作ります。ところが、この「CAD/CAM冠」というのは、その技工士さんが行う製作工程の一部を、コンピューター制御の機器が代わりに行って作られる被せ物なんですよ!
歯の形をスキャンしてデータを読み込み、それを元にセラミックや強化プラスチックのブロックを、ミリングマシンという機械が自動的に削り出して、被せ物を作り上げていきます。
こう聞くと、最近話題になっている3Dプリンターと似ていますが、3Dプリンターが材料を少しずつ盛り上げて成形していくのに対して、こちらは逆に塊から削りだして成形します。
この"技工士さんロボット"の様なシステムによって、被せ物をつくる行程を著しく効率化することができます。また、従来は使用できなかった高度な材料まで、被せ物に加工することが可能となりました。
本当に技術の進歩って、凄いですよね!!
このような新しい技術を取り入れ、最大限にそれを活用するためには、その特徴やノウハウを理解していなければなりません。
例えば、土台となる歯の形の整え方ひとつでも、従来の金属におけるものとは全く異なるのです。今までのやり方に囚われずに、頭を切り替える必要があります。それというのも、精密機械による作業は技工士さんのように融通がきかないので、機械が読み取るのに適した歯の形態にしなければ、いくら凄いシステムを用いても最善の被せ物は出来ないのです。
私たちが大学時代に学んだ知識のままでは、日進月歩する歯科医療にはついて行けず、時代に取り残されてしまいます。だからこそ、私たち歯科医療従事者は、常に最新の知識や技術を取り入れ、自らをバージョンアップし続けているのです。休診日や診療時間外でも、今回の様なセミナー受講や学術書による勉強は欠かせません。
それに、この歯科CAD/CAMシステム。今、とっても注目されている分野なんですよ。
前述のように「CAD/CAM冠」は、主に白いセラミックの被せ物を作るためのものです。当院でも、また全国的にも、患者様の金属ではない白い被せ物に対するニーズはどんどん高まっています。
やっぱり、一生使い続ける歯ですから、健康的で長持ちして、美しい被せ物が良いですよね!
金属アレルギーや審美性の点からも、「メタルフリー治療」と呼ばれる"金属を一切使用しない治療"は、今後の歯科医療の主流となっています。クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上にも密接に関係している、メタルフリー治療の更なる発展・普及において、このCAD/CAMシステムは重要な役割を果たします。
もちろん、このCAD/CAM冠。当院でも既に導入されています。白い被せ物にご興味がある方は、遠慮なくスタッフまでご相談下さいね!
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