硬いものを噛むと歯は丈夫になるの?
皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。
「硬い食べ物を噛むと歯は丈夫になる」と、聞いたことはありませんか?
確かに噛みごたえのある物をよく噛んで、顎の骨や筋肉の成長を促すことは成長期の子どもには必要です。ただ、成長が終わった成人になると硬いものを食べることで歯に大きなダメージを与えてしまうことがあるのです。
硬いものを噛みすぎると顎の筋肉を使いすぎて肩こりや頭痛の原因になったり、歯が欠けたり割れたりする原因にもなります。(歯が割れてしまうと、抜歯をしないといけなくなるケースもあります。)
食事のときによく噛んで唾液の分泌を促すことはとても良いことなのですが、よく噛むことと長い時間強く噛み続けることとは別問題です。硬いものを好んでよく食べる方、歯ぎしりや食いしばりの癖のある方は特に注意が必要です。
野生動物では歯が無くなること,それは死を意味します.
進化において日本人の平均寿命は戦前まで50歳位でした.それが現在では医学,公衆衛生や生活環境などの発達により,日本で生活するうえで約80歳まで生きることができるようになりました.それまで, 50年咬めれば良かった歯が80年必要になりました.進化の上では大革命と言えるでしょう.しかし、歯がそこまで耐えられているでしょうか?歯が耐られていたとしてもよく噛める歯はどのくらい残るでしょうか?
歯を失う主な原因は虫歯、歯周病、歯の外傷といわれます。
40歳までの歯の喪失数は平均で2.5本の歯の喪失と言われていますが、それ以降の年齢になると急速に歯を喪失します.この原因として,虫歯,歯周病,歯の外傷などが悪循環として起こることが問題です. また,歯のまわりの歯茎は、ある年齢からサイトカインという酵素をだして,歯周病を悪化させる人もいます.サイトカインは血管の中で血栓を作りやすく,心筋梗塞・脳梗塞の一因にもなります.
このように歯周病の悪化は歯磨きなどの口腔内管理、食生活の変化、咬み合わせの崩壊、歯ぎしり・くいしばりや全身健康状態など様々な要因が複雑に絡み合って加齢とともに人の歯は失われてしまうのです。
ですから歯周病で歯を支えている骨が弱ってきているときに「硬いものをよく噛んでたくさん食べることで歯を丈夫にするようにしたら治る」というのはあまり効果的ではないように思います。歯を「しっかり噛める歯で丈夫な健康に」とするならば、適切な歯周治療を早期に、そして自宅での効果的な歯磨きをおすすめしたいです。
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士 佐々木彩花
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