抜歯の難易度
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
歯を抜くって、なるべくしたくない事ですよね……😢
でも、残念ながら、どうしてもそれが必要となる状況もあります。そんな、抜歯の難易度についてのお話です。
「難易度」については 歯を抜く術者側の事情かもしれませんが、それはすなわち 抜歯処置による患者様への術中負担や、術後の治癒経過にも影響してきます。難しい抜歯であるほど、入念な診断・準備が必要です。
それを良く考えたうえで、治療方針・内容を患者様と相談し、治療を行っていきます。
ポイントとなるのは、以下のような項目です。
① 歯が、どれだけしっかり周りの骨にくっついているか?
いかに “その埋もれている場所から、容易に歯を取り出せるか” です。既にグラグラの歯であれば 抜去は簡単ですが、歯根がしっかり骨とくっついているほど難易度は上がります。
例えば、
・ 歯根が複数に分岐している
・ 歯根の形態が特殊(長い・湾曲している・先端の方で肥大している)
・ 歯が骨と癒着している
などがあげられます。
② 歯が、どのくらい深い位置に埋もれているか?
深い位置に埋もれている歯は、取り出すために周りの骨を削って 出口を作らなければなりません。あるいは 歯を細かく分割して、少しずつ狭い出口から取り出していく必要があります。歯が真っすぐに生えておらず、横向きに埋もれているようなケースも同様です。
③ どれだけ歯冠が残っているか?
抜く際に歯を掴む所が無いと、うまく取り出しにくいです。ちょっとずつ、歯を骨から浮き上がらせて掴む所を作っていくか、周りの骨を削って姿を出していく必要があります。虫歯で形が崩壊している歯に多いです。
④ 周りの歯が、覆い被さっている
歯を抜きたいのに、周囲の歯が邪魔して 出口が狭かったり、器具が入りにくいことがあります。歯並びが悪い場合や、虫歯を放置して歯冠が無くなっている歯に多いです。
⑤ 上顎洞底・下顎管との位置関係
上顎臼歯抜歯の場合、歯根の位置が上顎洞(頬骨の内側にある鼻腔とつながっている空洞)に近いと、抜歯により上顎洞底を損傷して炎症を引き起こす可能性があります。
また、下顎臼歯の場合は、下顎管(下顎骨の中にある神経や血管の束)に歯根が近接していると、抜歯処置によりそれらを傷つける恐れがあります。
それぞれに配慮して、慎重に抜歯しなければなりません。
⑥ 骨が固い
周囲の骨が固く、歯をしっかりくわえこんでいると、柔軟性が無いために歯がなかなか出てきてくれません。
⑦ 周囲の炎症が強い
周囲組織の炎症が強いと、麻酔が効きづらくなります。
⑧ お口を大きく開けられない・長時間開いていられない
施術が困難になります。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠
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インプラント・親知らず治療・虫歯治療・歯周病治療・矯正歯科・小児矯正歯科・審美歯科・予防歯科などの治療に対応しております。
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電話番号 | 052-757-5600 |
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