コロナだけでない肺炎
皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニックの歯科衛生士の佐々木彩花です。
今年のGWはいかがお過ごしでしたか?まだまだコロナの影響で我慢の生活が続きますね。
肺炎が重症化することで恐ろしい病であることは言うまでもないですが、誤嚥によって起こる誤嚥性肺炎をご存知でしょうか。
食べ物や唾液などが食道ではなく気管に入ってしまうことを、誤嚥(ごえん)と言います。
誤嚥が原因で起こる肺炎である「誤嚥性肺炎」は、飲み込む機能や気管から異物を排出する機能が衰えてきた高齢者がよくかかる病気です。
食べ物や唾液などは本来、食道を通って胃に運ばれますが、誤って気管に入ったとき、反射的にむせて排出する機能が人間には備わっています。
しかし、加齢などによってこの機能が鈍ってしまうと、うまく排出できずに肺炎を起こすことがあります。
このように、食べ物や唾液などが気管に入ることを誤嚥(ごえん)と言い、その結果生じる肺炎が誤嚥性肺炎です。
高齢者の場合、口の中が清潔に保たれていないことも多く、肺炎をもたらす細菌が繁殖しやすくなっています。
特に寝たきりの場合、咳をして異物を排出する機能が弱くなり、嚥下機能が低下します。
その結果、口の中の細菌が気管を通って肺に侵入し、肺炎を発症するリスクが高まります。
さらに栄養状態が良くないことや、加齢による免疫機能の低下なども発症に影響を与えます。
ほかにも、嘔吐をした際に食べ物と胃液を多量に誤嚥し、それが原因で肺炎に至ることも多くあります。
また、睡眠中に唾液が気管に入り、それが原因で誤嚥性肺炎を発症することもあります。
たとえ何も食べていなくても、誤嚥性肺炎になるリスクはあるので注意が必要です。
胃に直接チューブを挿入して栄養を送る経管栄養を利用している方でも誤嚥性肺炎になる場合があります。
1.口腔内における細菌の増加
2.加齢によって免疫力が低下して細菌に勝てない
3.気管やのどに詰まったものを吐き出す力の低下
高齢者の場合、これら3つの理由で唾液の量が減少して口内に細菌が繁殖しやすくなっているので、日ごろの口腔ケアをおろそかにしていると、それだけ誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
また、持病を複数抱えている方だと、免疫力はより低下していることも考えられるので、誤嚥しないよう普段から注意しなければなりません。
歯科で誤嚥性肺炎を予防できるのは口腔内の細菌をできるだけ減らすために、歯と歯の間、歯と歯肉の境目などに注意しながら丁寧に歯みがきをして、口腔内を清潔に保つことです。
入れ歯の方も、歯の1本1本を外し、しっかりとブラッシングして清潔な状態を保つことが予防になります。
コロナ下でしばらく歯科医院でクリーニングを受けていなかった方もそろそろクリーニングを受けてみるのも考えてみては如何でしょうか。
千種区たなか歯科クリニック 佐々木彩花
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