過敏

過敏

こんにちは。


お久し振りです。歯科医師の三浦です。

冷たい水を飲んだとき、歯茎あたりにヒヤッとしたものを感じることがありますか。あるいは歯磨きをしたとき、同じく歯茎付近に一時的な違和感を覚えたことがありますか。
虫歯かなと思い、一生懸命歯磨きをしたとして、歯茎が傷んだり、一向に良くならないことがあったりするかもしれません。

知覚過敏、もしくは知覚過敏症という単語が耳に覚えがあるかもしれません。


▲歯の分断模型。黄色付箋矢印の部分が歯茎で、知覚過敏の症状が出やすい。

食事などで歯を使うとき、ご自身の体重と同じだけの重量が歯にかかると言われています。睡眠中における無意識下の歯ぎしりであると。更にその数倍が歯にかかるとされています。その負担が最もかかりやすく、かつ出やすいのが、上記模型で示した歯茎のところです。
過剰な力が慢性的にかかると通常、歯茎やエナメル質(模型の白い部分)で覆われている部分が剥がれ露出することがあります。冷たい水や歯磨きのときにしみたり、違和感として現れ、過敏な反応として現れることになります。

知覚過敏を発症したときまずは知覚過敏防止薬を用いることになるでしょう。これで露出した歯の面へ粒子を付着させ、冷水や歯ブラシといった刺激の伝播を緩和させます。しかしながら、これで治る方もいれば、そうでない方もいます。あるいは一度収まった症状が再び現れて来る方もいます。
知覚過敏には、たとえ治ったとしても反復しやすいという特徴があります。また薬だけに頼らず、歯ブラシの当て方を変えたり、毛先が柔らかいものに変えて刺激を減じたりと、継続的な観察と治療が必要になってきます。頻度も症状も人によって異なります。また虫歯ではないため、根本的な原因除去が出来ず、症状に対する処置をメインに行なって来るでしょう。

歯ブラシによる歯へのダメージは大きなものです。特に、普段なら隠れている部分(歯の根っこ)へ毎日のように歯ブラシを当ててしまうと、毎日少しずつ削れ、目で見て分かる程のえぐれとなって来ていることもあります。こういう場合は麻酔をかけて樹脂で埋める場合もあります。
熱心な歯ブラシによってかえってしみやすくなってしまうこともあります。また硬めの歯ブラシによって歯が削れてしまうこともあります。鏡を見たときやふとした瞬間、歯茎が気になることがあった場合は一度お見せください。

たなか歯科クリニック 三浦

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