象牙質知覚過敏症
みなさんこんにちは。
千種区たなか歯科クリニックの歯科医師 飯嶋晴弥です。
5月になりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
4月から新生活が始まった方は慣れない環境でお疲れだと思います。
一般的に言われる「五月病」というのも4月に入社した人や、入学した人によくある精神的な疲れらしいです。
私の場合は新生活が始まったときは、ゴールデンウィーク前に風邪をひき、体調を崩した覚えがあります。適度に遊びしっかり休んでゴールデンウィークを満喫しましょう。
そして今日は知覚過敏についてお話ししたいと思います。
歯科医院に来院される患者様の中には「しみる」という症状の方が多くいらっしゃいます。
しかし、ただしみるという症状でも、様々な種類があります。
冷たいものがしみる、熱いものがしみる、歯ブラシのときにしみる、食べ物を食べるとしみる、などなど。
しみる原因としては、大きく分けて2種類あります。
ひとつが「知覚過敏」もうひとつが「虫歯」です。
知覚過敏についてですが、虫歯や歯の神経に炎症がありません。
神経に炎症がない場合、多くは原因がなくなった時点で痛みはすぐ治まります。
例えば、冷たいものを口に含み、飲み込んだらすぐ治まる、ということです。歯髄に炎症がある場合は数十秒痛みが持続するのが特徴です。
歯は表層から「エナメル質(根はセメント質)」→「象牙質」→「歯髄(神経・血管)」という構造になっています。ではどういうときに象牙質に刺激が伝わるのかというと、
① 経年的に歯茎が下がってきて歯の根っこが露出してきたとき。
② 歯ブラシの圧が強く、エナメル質が磨耗してきたとき。
③ 歯ぎしりなどでエナメル質が欠けてきたとき。
④ 歯のすり減り。
⑤ 歯に亀裂や破折。
⑥ 酸性物により歯が溶ける。
⑦ エナメル質があっても象牙質まで刺激が伝わるくらい冷えた物など。
などの理由が挙げられ、予防が難しいです。
次に治療法についてです。
多くの場合、知覚過敏を抑制する薬剤を塗布したり、露出した象牙質を歯科材料で覆い、塞ぐことをします。
塗り薬を塗るだけで本当に良くなるのか?と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
ただ、この薬剤は歯の表面でハイドロキシアパタイトという結晶に転化することにより歯髄への細かな通り道(象牙細管)を塞いでくれるのです。
これからの時期、気温もあたたかくなって冷えた飲み物や、アイス、かき氷など食べる機会が増えてくると思います。ただ、これらは健康な歯でもおこりうることなので気になるようならお気軽にご相談ください。
名古屋市千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 飯嶋晴弥
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