コンポジットレジン
みなさんこんにちは。
千種区たなか歯科クリニックの歯科医師 飯嶋晴弥です。
年が明けて平成最後の年が始まりました。
今年の冬はものすごく寒い日があったり、暖かい日もあったりと、体調管理も難しい季節だったような気がします。
しかし、今年は珍しく成人の日が晴れたところが多いみたいですね。新成人の皆様おめでとうございます。
先日ニュースで、愛知県はインフルエンザ患者数が北海道に次いで全国第2位と言っていました。てっきり東京とかだと思っていたので驚きました。患者様の中にもインフルエンザや体調不良で診察に来られなかった患者様がたくさんいらっしゃいました。
まだまだ寒く乾燥する季節が続きますので、お体に気をつけてお過ごしください。
また、僕自身体調管理をしっかり行い、ベストなコンディションでみなさまの診療に望めるように気をつけたいと思います。
さて、今回は歯科治療で使用するCR(コンポジットレジン)という材料についてお話ししたいと思います。
皆様の中にも歯科医院で耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。
歯科治療では最も多く使用する材料ではないかと思います。
虫歯の治療で使用する詰め物の種類の一つです。
虫歯を取り除き、空いた穴を白い詰め物で治しましょう。
と言うときはこのCRを使用します。
ただ一言でCRと言っても、色調や硬さ、流れやすさなど様々な種類があります。
また詰める行為を「充填」と言うのですが、充填方法にも多くの考え方があります。
使用する材料、充填方法ともに、治す場所や虫歯の深さ、穴の形などにより使い分けています。
より自然な歯に近づけるために、数種類の色を使い分けることもあります。
しかし、保険で認可されているCRは多くはなく、種類にも限りがあります。
当院で行なっている自由診療の「DCR(ダイレクトコンポジットレジン)」という治療では保険で認可されていない特別なCRを使っており、色調や形態の再現性や、硬さ、接着力などの機能面でも優れたCRを使用しています。
そのため、審美面はもちろんのこと、機能面や、その先の二次的な虫歯のリスクも少なくすることができます。
今回の写真ではその際使用する材料を載せたいと思います。
上は流れがよく、穴の底部分に使うことが多いCR
で、下はペースト状で形態を整え、表層に使うことが多いCRです。色調も「OA2」や「A2」などかなり多くの種類があります。
何かわからないことがあれば気軽に聞いてください。
千種区たなか歯科クリニック
歯科医師 飯嶋晴弥
キシリトール
こんにちは(^^)千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛南実です。
年末年始の慌ただしさから、ようやく普段の暮らしに戻ってきました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
今日は虫歯をふせぐキシリトールのお話をしようと思います。
「キシリトールはなんとなく歯にいい」そんなイメージを持っていませんか?実はキシリトールには、なんとなくどころではない“すごい”がつまっています。そんな知られざるキシリトールの“すごい”をご紹介します。
『キシリトールとむし歯予防』
むし歯は、お口の中のむし歯菌(ミュータンス菌)が原因です。キシリトールは、そのミュータンス菌に直接作用します。
むし歯予防は、歯ブラシなどの道具を使って、毎日“菌(プラーク)を取り除く”ことが基本です。
キシリトールはミュータンス菌に直接働きかけ、“むし歯の原因そのものを弱らせる”ことでむし歯を予防します。
[キシリトールのすごいところ4つ]
① 善玉ミュータンス菌が優勢になる!
ミュータンス菌には、2種類あります。虫歯をつくる力の強い“悪玉菌”と、むし歯をつくる力が弱い“善玉菌”です。キシリトールは、その悪玉菌を減らすので善玉菌が優勢になり、むし歯になりにくいお口になります。
② ミュータンス菌が減る!
歯の表面に着くプラーク(歯垢)は、ミュータンス菌のすみかです。キシリトールを取り続けることで、1年後にはミュータンス菌の数は“半分以下”に。さらに、2年後には“4分の1”にまで減少します。
③ 歯を溶かす「酸」はゼロ!
ミュータンス菌は糖分から歯を溶かす「酸」を作り出します。しかし、キシリトールから「酸」は全く作られません。
④ ミュータンス菌がうつりにくくなる!
キシリトールを妊娠6ヶ月のお母さんが13ヶ月間食べた研究では、生後1歳時点でお口にミュータンス菌がいた子どもは、食べていないお母さんの子どもと比べて、4分の1以下でした。
[そもそも…キシリトールとは何か?]
キシリトールは、“天然の甘味料”です。シラカバやカシなどの樹木から採れ、主にフィンランドで生産されています。その安全性は、厚生労働省や国際的会合JECFAでも認められています。また、私たちの食べている野菜や果物にも含まれている身近な素材です。
キシリトールは、ショ糖(砂糖の主成分)とほぼ同じ甘さです。だから美味しくむし歯予防ができます。まれにお腹がゆるくなる人もいますが、これは食物繊維のように消化されにくいためです。少量から始めれば、身体が慣れていくので心配はいりません。
糖尿病の人にも安心です。キシリトールは、血糖値を上げにくい甘味料です。だから糖尿病の方の食事にも甘味料として長年使われています。
キシリトールは砂糖とほぼ同じ甘さなのにカロリーはショ糖に比べて低いので、ダイエット中でも安心です。
[キシリトール製品の選び方]
1、 キシリトールの含有量が多い
2、 ショ糖(砂糖)が含まれていない
3、 クエン酸などの「酸」が入っていない
[効果的なとり方]
毎日、食後や間食のあとなど回数を多く取ると効果的です。1日5〜10gが目安となります。
キシリトールは美味しく簡単に取り入れられると思います。当医院でもキシリトールのチョコレートを置いています。気になる方は是非スタッフに声をかけてください(^^)☆彡
医療法人TDCたなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実
歯周病と喫煙
こんにちは!千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士の肆矢紗希です。
この季節はインフルエンザが流行し始める時期です。私の友人も一家でインフルエンザにかかってしまい、寝込んでしまっているそうです。予防のために手洗いうがい、そして外出するときにはマスクを着用すると良いですね!
さて、今日は歯周病と喫煙についてのお話をしていきます。
“タバコは体に悪い”ということは皆さんご存知ですよね。歯科においてもやはり喫煙は悪影響を及ぼします。なぜか?というところをご説明していきます。
タバコの煙の中には何千もの化学物質が含まれており、そのうち約200種類がニコチンや発がん性物質などの有害物質です。
非喫煙者と比較して、1日10本以上の喫煙者は5.4倍、10年以上喫煙していると4.3倍歯周病にかかりやすくなります。また治りも悪く、悪化させてしまいます。また再発もしやすいのです。
なぜこのようなことが起こるのかというと、タバコの煙の中に含まれる「ニコチン」が血管を縮ませるので血液の流れが悪くなり、老廃物が除去されにくくなります。
酸素や栄養素も欠乏するため、歯と歯ぐきの境目にある溝の中の酸素が不足します。
これによって酸素が嫌いな歯周病菌にとって繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。
また歯ぐきの血管が細くなるため、炎症しているのにも関わらず出血しません。(通常歯ぐきが炎症を起こしていたら出血します)それによって歯周病が発見されにくく、気が付いたときにはかなり進行している、なんてことも珍しくありません。
さらには喫煙により歯周病菌と戦う白血球の機能が低下してしまいます。それゆえ、歯周病菌が増殖します。
他には歯ぐきを治すために必要な細胞の働きが抑制されてしまうため、歯周病治療しても治りにくいのです。
また歯周病を悪化させるだけではなくて、歯にヤニがついてしまったり、歯ぐきが黒くなる、強い口臭を発する、味覚を鈍らせる(味が感じにくくなるため自然と味つけの濃いものに食事が偏ってしまう)といったようなことも起こってきます。
しかし禁煙することで歯周病のかかりやすさは4割も減ります。歯周病が改善され、味覚が正常になり食事も
より美味しく感じることができると思います。お口だけではなく他の病気のリスクも下がるので禁煙のメリットはたくさんあります。リスクを知って、禁煙を検討していただくきっかけになれば嬉しいです!
千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 肆矢紗希
セラミックの特性
明けましておめでとうございます!
たなか歯科クリニックの歯科医師、岡島多翔幸です。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
先日、年始に親戚で集まった際、セラミックについて質問を受けました。
患者様の中には、「セラミックは、保険外の自費治療であることはなんとなく分かるけど」って方も多いですよね。
本日のブログでは、セラミックの話についてお話したいと思います。
セラミックというものは、無機物を加熱処理して固めたものの総称を言います。狭義的には、陶磁器をセラミックとして扱います。
本来、無機物を焼き固めたものがセラミックというわけですから、ジルコニアもセラミックの一つとなるわけです。歯科では、便宜的にセラミックのうち、ジルコニアでない陶器をセラミックということが多いです。
セラミックの特性としては、「見た目がいい」というのは勿論なのですが、「とても硬い」という特性が挙げられます。
ものの強度を評価する際、圧縮強度(ものを押しつぶした時、砕けるまでの力)や曲げ強度(ものを真ん中で固定して両端に力をかけて曲げて、割れるまでの力)というスケールが使われるのですが、
e-max.をはじめとするセラミックの曲げ強度は、
400Mpa(メガパスカル)
さらに強度のあるジルコニアの曲げ強度は、
1000〜1300Mpaもあり、
圧縮強度にいたっては、
2000Mpaもあります。
歯のエナメル質と象牙質の強度、
エナメル質:圧縮強度200〜450Mpa、曲げ強度80〜90Mpa
象牙質:圧縮強度250〜300Mpa、曲げ強度150〜300Mpa
を比較するとよく硬さが分かります。
また、e-max.などのセラミックやジルコニアは、レジンセメントを使って歯に「接着」させるので、より強力に歯にくっつけることができます。これもメリットの一つです。
これらの材料のデメリットとしては、セラミックの特性の「脆さ」を補うために歯をより削らなければならないことが挙げられます。
セラミックは、硬いものの、衝撃に弱く、脆くて割れやすいのです。硬いイコール脆くないと思いがちなので、イメージしにくいですよね。
この欠点を補うべく、歯をより1mm程度より大きく削り、セラミックに厚みを持たせるわけです。
近年、歯科材料はめまぐるしい発展をみせています。それぞれの物性を理解した上で、治療を進めることはとても良いことです。
分からないことがあれば、いつでもご相談ください。
たなか歯科クリニック
岡島多翔幸
矯正治療ってなに??
こんにちは。たなか歯科クリニックの歯科医師、岡島多翔幸です。
本日のブログでは、矯正治療についてお話ししたいと思います。
矯正治療って、歯に装置をつける治療で、歯が綺麗になるってことは分かるけど、「具体的に矯正治療ってどんなことをやるの??」、「子供の矯正と成人の矯正ってやることが違うの??」、「治療の期間はどのくらいなの??」、色々疑問に思いますよね。
まず、矯正治療は、1期治療と2期治療、保定治療という流れがあります。
1期治療は、主に子どもの治療で、顎の骨の成長をコントロールするものです。歯科医院での治療に協力してくれるようになる4歳くらいから可能で、第2大臼歯が生える12歳くらいまでの治療となります。
大人の歯(永久歯)がすべて生え揃ったら、2期治療の開始となります。1期治療で大まかに並べた歯を綺麗なアーチになるように、歯を細かく並べていきます。成人矯正がこの2期治療にあたるので、成人になられてからの矯正は、1期治療がなく、2期治療から開始となります。
写真のようなブラケットと呼ばれるボタンを歯につけ、ニッケルチタンやステンレス製の針金を使って歯を並べることがスタンダードな治療となります(下の画像ではブラケットは金属のものですが、当院では白いブラケットを採用しております)。
1期治療と2期治療を終えると保定治療にうつります。保定治療というのは、簡単に言うと、矯正治療を終えた後、後戻りをしないための治療で、歯に取り外しの装置をつけたり、歯の裏に針金をつけたりします(右の犬歯から左の犬歯につけることが多いです)。矯正治療が終わった後、「やった!綺麗に並んだ!はいおしまい!」と保定治療をサボってしまうと、せっかく綺麗に並んだ歯並びが台無しになってしまいます。
次に、各々の治療期間についてお話しします。とは言うものの、期間については個人差が大きいので、厳密にお答えすることは難しいのですが、1期治療は「治療を始めてから12歳まで」、2期治療は2年程度とされることが多いです。保定治療の期間は、「矯正治療と同じ期間」、「治療期間の半分」、「5年程度」、「半永久的、生涯に渡って」など様々な意見があるのですが、取り外しの装置の場合、最低2年はつけて徐々につけている時間を短くしていくことが多いように感じます。
また、矯正にはこれらの治療の他にもマウスピース矯正や舌側矯正といったものがあります。あまりスタンダードな治療ではありませんが、症例によっては、可能となることがあります。
矯正治療をすることによって歯並びが綺麗になると笑顔も素敵になります。また綺麗な歯並びは、審美的な意義だけではなく、機能的な意義もあり、噛み合わせの改善にもつかながります。
矯正治療に興味がおありの患者様は当院の矯正無料相談をご利用ください。
たなか歯科クリニック
岡島多翔幸