医院ブログ

治療した歯が虫歯になる

みなさんこんにちは。
千種区たなか歯科クリニック歯科医師の飯嶋晴弥です。

7月になり、梅雨であまり天気が良くない日が続いていますね。
院内も湿気のせいで蒸し暑いです。
僕はエアコンの風が少し苦手ですが、みなさんの中にもそういった方がいらっしゃいましたら遠慮なく言ってください。

今回は、よくある患者様からの質問について書いていきたいと思います。

まず一つ目は「治療した歯がなぜまた虫歯になるのか?」という質問です。
虫歯になり削った後、詰め物や被せものをします。しかし、これらの修復物は経年的に劣化変化してしまうため、修復物と歯の間には段差や隙間ができてしまいます。その隙間から虫歯の細菌が入り込み、中で虫歯になってしまいます。少しでも長持ちさせるためには定期的なメンテナンスやご自身でのケアが必要になってきます。

二つ目は「詰め物が大きく感じる」など削る量に関する質問です。
一番削る量が少ないのは、コンポジットレジンという歯科用の樹脂です。なぜ削る量が少ないかというと、歯と直接くっつかせることができるからです。金属やセラミックになってくると、セメントで固定する方法になります。割れにくくするためやしっかりとはまるような穴の形にしなくてはならず削る量が大きくなります。また二次的に虫歯になりやすい場所や傷みやすい場所あえて修復物で覆うこともあるため、少し大きめに削ることもあります。

また歯の構造上、表面のエナメル質は固く、虫歯は中の象牙質で広がりやすいです。そのため、見た目は黒い点でも中で広がっていることが多いため削る量が大きく感じます。

三つ目は「治療した歯がしみる」などの質問です。
歯の構造は表層から、エナメル質→象牙質→歯髄となっています。歯髄というのが歯の神経や血管が通っている場所であり、痛みを感じる組織です。表層のエナメル質は歯髄とはつながっておらず虫歯もこの範囲でとどまっていれば痛みを感じにくいです。しかし象牙質の中は細い管が無数に走っており、その管は象牙細管と呼ばれ、歯髄とつながっています。金属やセラミックを入れるような虫歯は象牙質まで達しており、虫歯の深さが深いほど歯髄までの距離も近くなり、刺激も伝わりやすくなります。特に金属などの場合は、熱の伝導性が良いため、冷たいものなどでしみやすくなる傾向にあります。
他にも治療後のしみる症状や痛みの原因になることはありますが、それらに関しては次に機会に書いていきたいと思います。

千種区たなか歯科クリニック
歯科医師 飯嶋晴弥

お口のニオイ気になりませんか?

みなさんこんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。
最近は夏祭りや花火大会のポスターを目にするようになりました。夏はイベントが多くて楽しみですね。

さて今回は患者様からよく相談を受ける、お口のニオイについてお話ししようと思います。人それぞれ体に匂いがあるように、お口の中にも匂いがあります。
まず、口臭の種類は5つに分かれます。

1)真性口臭症
①生理的口臭
②病的口臭
・口腔由来の病的口臭
・全身由来の病的口臭
2)仮性口臭症
3)口臭恐怖症

真性口臭症の生理的口臭は、起床時や空腹時、月経時などに起こる口臭で、誰にでもあるものです。加齢やストレス、緊張などで唾液の分泌が低下すると口腔内の自浄作用が働きにくくなり、口臭が強くなることがあります。
病的口臭のうち、口腔内に由来する口臭の発生源には舌苔(舌の汚れ)、プラーク、歯石、虫歯、歯周病、舌炎、口内炎や口腔膿瘍などの軟組織疾患、義歯の清掃不良、不良補綴物(合っていない被せ物)、唾液分泌の低下などがあります。
う窩(虫歯の穴)や歯周ポケット内(歯と歯茎の間のポケット)では、タンパク質(崩壊した歯質、血液、膿)を口腔内細菌が分解して臭気物質を発生します。あるいは、残留している食物残渣を最近が分解して腐敗臭を放ちます。
口臭を発生する全身疾患には、糖尿病、肝疾患、腎疾患、消化器疾患、耳鼻咽喉疾患、呼吸器系疾患などがあります。
これらの口臭は、鼻や副鼻腔から口腔に出るもの、血液から肺を介して呼気として出るもので、消化管から口腔にでるものがあります。
仮性口臭症は、実際には口臭はないが自分では口臭があると思っている場合です。
口臭恐怖症は自臭症ともいられ、仮性口臭と同様に実際には口臭は認められないが、患者は口臭がないという検査結果を受け入れられず、「口臭がある」と思い続けている状態です。

口臭の主な原因は、口の中に棲みついたバクテリアです。その数はよく歯磨きをする人で1000〜2000億個、あまり磨かない人だと4000〜6000億個、ほとんど磨かない人に至っては1兆個に達するとも言われています。
バクテリアは私たちの身体に病原菌が進入するのをシャットダアウトするなど、健康に生きる上では欠かせない役割を担っています。一方で、その活動の副産物として発生するのが揮発性硫黄化合物というガスです。
このガスは卵の腐ったようなニオイのする『硫化水素』、野菜の腐ったようなニオイのする『メチルメルカプタン』、生ゴミのようなニオイのする『ジメチルサルファイド』などから構成されます。これらの混じり合って生まれるニオイが口臭の正体です。
つまり口内のバクテリアの数をいかに抑えるかが、口臭対策の最大のポイントとなるわけです。
私たちの口の中には、バクテリアの繁殖を抑える強い味方が存在します。それが唾液です。口臭を生むバクテリアの多くは、酸素が少ない環境を好み、酸素が多い環境だと増えることができません。ニオイの大敵と言える酸素を、口の中に提供するのが唾液です。特に分泌されたばかりのサラサラの唾液には、たくさんの酸素が含まれています。口の中が乾いていたり、ベタベタしている時は注意です。口内に十分な酸素が行き渡らず、バクテリアが増殖しやすくなっています。

当院では口臭・唾液検査を行っていますので気になっている方はぜひ検査を受けてみていただけたらと思います(^o^)/ 検査を受けることでどのような口臭があるのか、なにが原因か、また対策方法をご提案できます♪

千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実

よく噛んで食べていますか?

みなさんこんにちは。千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の肆矢紗希です。
7月に入りましたが、梅雨ですのでやはり雨が多いですね。湿気が多くなんだか過ごしにくい季節ですが
みなさまお元気でしょうか?

さて、今日は“咀嚼”についてのお話をしていきたいと思います。
そもそも咀嚼とは何か?というところですが、お口の中に食べ物を取り入れた後、歯・顎・舌・筋肉の働き
によって食べ物を砕き、すりつぶし、唾液と混ぜ、飲み込みやすい食塊にする一連の働きのことを言いま
す。そして咀嚼することによって味わうことができるのです!

ではなぜ咀嚼をするのでしょうか?それは、食べ物の消化・吸収を助け、生命維持に必要な栄養素を
摂取するためです。しかし、噛む必要のない液状の経腸栄養剤の摂取だけでは健康を維持できません!
「よく噛むこと」は心と体の健康を維持するのに効果があり、生涯にわたり健康で生きがいのある生活を
送るための基本となる必要な行為なのです!

「よく噛むこと」のメリットはたくさんあります。

 ・栄養素の吸収を助ける

 ・胃腸の働きを促進する

 ・食べ物本来の味がわかり、美味しく味わえる

 ・顎の骨や咀嚼に必要な筋肉に刺激を与え、正常な成長・発育を促進させる
  →幼児期から小児期によく噛ませないと、後から生えてくる永久歯のスペースが確保できず、
   歯並びに影響を与えてしまいます。歯並びが悪いと虫歯・歯周病・顎関節症を発症させる原因になって
しまうのです!

 ・唾液の分泌を促進する

 ・肥満の予防
  →わたしたちは空腹感や満腹感は胃や腸ではなく、脳にある空腹中枢と満腹中枢で感知しています。
   よく噛んで食べると満腹中枢が刺激され、食べ物の摂取量が少なくなり、インスリンの分泌も
低下します。よく噛んで食べることは、摂食量の減少→肥満予防→生活習慣予防に繋がるのです!

・脳の活性化
 →よく噛んで食べることは、脳血流量を増加させ、脳を活性化します。運転中にガムを噛んで眠気を
防止したり、スポーツ選手が集中力を高めるためにガムを噛んでいるのは良い例です。

このように、よく噛むことのメリットはたくさんあります。わたしは早食いで、ついついあまり噛まずに
飲み込んでしまうので気をつけようと思いました!(笑)

また年齢を重ね、高齢になると歯を失う本数が多くなります。そのため入れ歯が使われますが、
噛む力はだいたい4分の1に低下し、食感も悪くなってしまいます。噛むことはもちろん大切ですが、
その前にしっかり噛める歯(=ご自身の歯)を少しでも多く残すこともとても重要なことなのです!

千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 肆矢紗希

白い歯石、黒い歯石

みなさんこんにちは!千種区たなか歯科クリニックの歯科衛生士の小栗沙紀です。
最近ジトジトしていてなんだかいや〜な日が続いてますが、みなさんお元気ですか?

今日はタイトルの通り、白い歯石と黒い歯石のふたつについてお話ししたいと思います。

まず「白い歯石」について
みなさんは、下の前歯の裏側がザラつくな〜と感じたことはありませんか?
そのときは白く少し黄色がかった色をしています。
白い歯石は、歯茎より上にあって目に見える歯石です。この歯石のことを縁上歯石といいます。
縁上歯石はお口の中のプラークと唾液の中に含まれるカルシウムなどが結合してできます。ですので、唾液が出てくる場所がある下の前歯の裏側や、上の奥歯のほっぺた側にできやすいです。

歯石になってしまったものは硬く、歯ブラシでは落とせません。
歯石はザラザラしているので、その上に汚れが停滞しやすく、軽石のような構造をしていて、細菌の住みかになってしまいます。
縁上歯石やプラークがついている状態がずっと続いてしまうと、そこに住み着く細菌によって歯茎に炎症がおきてしまい、さらにその細菌が歯と歯茎の境目にある隙間(歯周ポケット)に入り込んで歯周病が進行していきます。

続いて「黒い歯石」について
黒い歯石は歯茎の中につくものです。詳しくいうと歯周ポケットの中にあります。目では見えず、隠れたところにつきます。

なぜ黒いかといいますと、こちらは歯周ポケットからの浸出液や血液の成分によって黒っぽくみえます。
そして縁下歯石は縁上歯石に比べて付着するのは遅いですがその分しっかりと強くついてしまうので、除去するのが難しいです。
縁下歯石の中には多くの細菌がいます。そのため歯茎の炎症がひどくなり、細菌からにげるようにして歯を支えている骨が下がってしまいます。そうなると歯を支えている骨の面積が減ってしまうため、ぐらぐらになってしまって歯が抜けてしまいます。

歯科検診や、歯医者さんで、「歯茎のなかに歯石がついています」と言われたことがあるかたは、この黒い歯石すなわち縁下歯石がついています。しっかりとってもらわないと、歯周病が進んでしまうので気をつけましょう。
そして、この縁下歯石の除去は、歯みがきがきちんとできていないと取ることはできません。
汚れがある状態で歯石をとっても、一向に良くなっていきません。みなさんにはご自宅で歯みがきという歯周病治療をしていただく必要があります。

ぜひ歯科受診をして歯周病の検査をしてもらってくださいね!

千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 小栗 沙紀

自分に合った歯ブラシ選べてますか?

皆さんこんにちは!千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士の堀部汐里です。

今回は歯ブラシについてお話します。
薬局に行くと色々な種類の歯ブラシがあって、なにを選んだら良いのかわからなくなりますよね?
これから詳しくお伝えしていきますね!

まずは、毛先の形態です。
色々な形態がありますが、特に多いものがラウンド毛とテーバード毛です。
ラウンド毛は先端が丸くカットされています。歯の面に当たる面が多いので、汚れの除去率が高いです。口が乾きやすい人や口呼吸の人など、歯垢が歯の面にベッタリとつきやすい人にオススメの歯ブラシです。
テーバード毛は先端が細くなっています。歯と歯の間や、歯茎の中にも入れやすい設計になっています。
歯茎の近くを磨くため、毛が柔らかく、間に入って磨けるようになっています。
この二つの毛が混ざった段差植毛の歯ブラシも販売されています。

次は毛の硬さです。
基本的には 「かため」 「ふつう」 「やわらかめ」があります。
毛が硬ければ硬いほど汚れを落としてくれますが、デメリットとしては歯茎を傷つけてしまいます。
逆に柔らかいものだと歯茎には優しいですが、毛の硬いものに比べると汚れが取りにくいです。
ブラッシング圧が強い方は硬めの歯ブラシを使ってしまうと歯茎を傷つけてしまう可能性があります。逆に弱い方は柔らかい歯ブラシだと上手く汚れが取れない可能性があります。
ご自身のブラッシングの強さによって毛の硬さを選んでみてください。

次は毛束の量です。
毛の密度が多いと歯の面に歯ブラシの毛先が当たる量が多いので効率よく歯垢を除去してくれます。
歯の面にベッタリと歯垢が付いている方にオススメです
毛の密度が少ない歯ブラシは、隙間に入って汚れを除去してくれます。歯と歯の間や、被せ物の下の歯垢を除去するのに向いています。

次は歯ブラシの大きさです。
歯ブラシのヘッドが大きいものは一気にはをみがくことができますが、一番後ろの歯や、歯並びが悪いところを磨くのはむずかしいです。ヘッドが小さいものは一番後ろの歯や、歯並びが悪いところを磨くのは得意ですが、大きい歯ブラシとは違い、一気に磨くことは難しいです。

自分にあった歯ブラシをきちんと選択できていないと、歯茎を傷つけてしまったり、しっかり汚れが取れないこともあります。何を使ったら良いのか迷われている方は是非一度歯科医院に足をお運びください。一緒にぴったりな歯ブラシを選択していきましょう!

千種区 たなか歯科クリニック 歯科衛生士 堀部汐里

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