生えてきたことに気づいていますか?
千種区の皆さん、こんにちは。
先週は歯と口の健康週間でしたが、皆さんは歯磨きの仕方を振り返ったりと、お口に対して何か考える1週間になりましたか?
今回は、6歳臼歯についてお話ししていきます。
6歳臼歯はその名の通り、6歳頃に生えてくる初めての永久歯です。
乳歯と違って6歳臼歯は永久歯で、もう生え変わることがありません。
一生を共にする歯だからこそ知っておきたいケアの方法や特徴についてお話ししていきます。
<6歳臼歯について>
①由来
6歳臼歯の正式名称は「第一大臼歯(だいいちだいきゅうし)」と言います。
名前の由来は、6歳頃に生えてくるから、という単純なものです。
②役割
人間の歯の中で一番大きく、臼(うす)のように食べ物を潰す役割があります。
噛み砕く力が強い歯なので、これが生えてくるとますます多くの食べ物が食べやすくなります。
また、6歳臼歯が正しい位置に生えることは、これから生えてくる他の永久歯の位置に影響します。
噛み合わせの高さの基準にもなる大切な歯です。
③虫歯
6歳臼歯は乳歯の奥に生え変わることなく生えてきます。
そのため、生えてきたことに気付きにくく、磨きにくいため虫歯になりやすいです。
もしひどい虫歯になって抜いてしまうと歯並びもガタガタになってしまいます。
顎関節症や噛む力にも密接に関係してくるのでしっかりケアをしてあげましょう。
<ケア方法>
①生え始めたらケア開始
生えるスピードがゆっくりな上、形も複雑なので虫歯になりやすい歯です。
歯茎から完全に生えてなくてもケアを始めることが必要です。
生えかけのときは歯茎に被さっているため、歯垢や食べかすが溜まりやすくなっています。
歯ブラシの毛を寝かせ、入れ込むようにして磨いてあげましょう。
②自宅でのケア
6歳臼歯は口の奥側で見にくく、磨きにくいので子供だけではケアが不十分です。
慣れるまでは必ず大人が仕上げ磨きをしてあげましょう。
小さめのブラシを細かく動かし磨くことが大切です。
あまり大きな口を開けるとかえって磨くにくくなってしまいます。
ちょうど良い角度を一緒に研究してあげましょう。
③歯医者さんでのケア
3〜4ヶ月ごとで定期検診を受けるようにしましょう。
6歳臼歯が生えてからではなく、乳歯の段階から定期的に歯医者に通い、まずは歯医者に慣れるようにしましょう。
歯医者ではきれいにクリーニングをして、最後にフッ素を塗布していきます。
フッ素は虫歯予防に効果があります。
またシーラントという予防処置を行うこともできます。
一生付き合っていく永久歯はより大切にしていきましょう。
たなか歯科クリニック 歯科衛生士 常川 怜奈
歯って溶けるの?酸蝕症とは
千種区のみなさんこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。
最近は日も伸びて日中は暑くなってきましたね、皆さんも水分塩分をこまめにとってお体を大事にしてください。
今回は食べ物と歯の関係についてお話しします。以前のブログで間食の頻度が多いほど虫歯のリスクが高くなる事をお話しさせていただいたので今回は酸についてお話します。
みなさんは酸蝕症という言葉を聞いたことはありますか?
酸蝕症とは、歯が酸に過剰に触れることによって歯の表面を覆っているエナメル質が化学反応を起こして、分解し溶けてしまっている状態のことを言います。歯の表面のエナメル質が溶けてしまうとその下にある柔らかい象牙質がむき出しになり、食べ物を噛んだり歯磨きをする摩擦でどんどんすり減ってしまいます。
酸蝕症と虫歯はなにが違うのでしょうか?
決定的に違うのは被害の範囲です。虫歯は細菌の出す酸によって歯が溶けて、進行すると穴があいて痛みが出るというような症状があります。そのため、磨き残しがある限られた箇所に起こることが多いです。
一方で酸蝕症は、細菌は関わっていません。酸が過剰に触れた箇所すべてで起こるため広範囲になってきます。酸蝕症にかかった歯は、知覚過敏をおこしたり、深い溝やへこみが目立ってくるなどの症状がみられます。また、酸蝕症の歯に虫歯ができると進行が加速しやすいのは、当然のことでトラブルが複数重なり拡大しやすい病気と言えます。
酸蝕症は以前は特定の職業の職業病でしたが、今は全世代にみられる第3の歯科疾患として注目されています。たとえば、健康に気を使ってお酢を飲む習慣がある方、お仕事疲れで栄養ドリンクを毎日飲む方、スポーツ終わりにスポーツ飲料を飲む方など日常の些細な習慣に酸蝕症のリスクがあります。私も小さい頃から梅干しが好きで、毎日食べる習慣がありますが、これも歯を危険にさらしているといえます。中性のpHが7.0なので、pH5.5以下の酸性度の高い飲食物を習慣的に取り入れている方は特に要注意です。
今回は生活の中に潜む酸のリスク、酸蝕症についてお話ししました。
酸性の飲食物は体にいい物も多いため、日頃から取り入れるようにしている方にとっては驚く内容になってしまったかもしれません。日頃の口腔内のケアをしっかりすることに加え、フッ素を積極的に取り入れて歯を強くするなど対策を整えて向き合っていくことが大切になるでしょう。
千種区覚王山 たなか歯科クリニック
受付・歯科助手 長谷川麻央
『一生を 共に歩む 自分の歯』
千種区の皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。
6月の4日〜10日を歯と口の健康週間といい、歯や口の中の健康を見直す一週間というのを知っていますか?歯と口の健康週間ということで千種区の皆様にも自分の歯とお口の中の健康を考えてみてほしいなと思いご紹介します。
令和3年のテーマは
一生を 共に歩む 自分の歯
とのことでした。
一生自分の歯で生きていくってすごいことですよね。
そのために何をしているのか?これからどうしたら良いか考えてみるきっかけになればと思います。
ちなみにこの一週間は適当に決まったのではなく理由はあります。元は6月4日が6→む、4→し、と読めることから6月4日はむ・し歯予防デーにしましょうとしていたのが始まりで6月4日からの一週間は歯とお口の健康週間となったようです!
歯やお口の中が健康であればよく噛むことができて体の健康にもつながります。
よく噛むメリットとしてよく言われているのは8つあります。
一つ目は胃腸の働きを促進するということ
二つ目はむし歯、歯周病、口臭を予防する嬉しい効果
三つ目は肥満を防止するといくこと
四つ目は脳の働きを活発にすること
五つ目は全身の体力の向上
六つ目は味覚が発達すること
七つ目は発音がはっきりする
八つ目はがんを予防すること
8つのメリットでよく噛むことでお口の中も体も健康になるのです。
日本人の平均寿命は80歳を超えていますが、残念ながら歯の寿命は50〜60歳代から高齢になるに従って歯を失う人が多いのが現状です。
しかし、日頃からの歯磨きや定期検診をうけるなど口腔ケアをしっかり行っていけば歯の寿命を少しでも伸ばせます。
この一週間を通じて歯とお口の健康を見直し、歯も長生きさせるための口腔ケアを考えてみてほしいです。
たなか歯科クリニックではそういった予防に興味があったり治療に頑張って通ってくださっている方に自宅での歯磨き指導や定期検診を行っております。
コロナ禍で皆様の健康意識も高まってきているかと思います。お口の健康も一緒に高めていければと思います。
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士 佐々木彩花
歯周病が糖尿病の入り口?!
みなさんこんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。
6月になり天気の良い日は初夏のさわやかな風が心地よい季節になってきましたね♪お休みの日には衣替えと一緒にお部屋の模様替えもしてスッキリしました!みなさんはお休みの日は何をして過ごされていますか?
最近ではコロナの影響によりセミナーや学会がオンラインでの開催になることが多く、今までは県外まで行かないと参加できなかったのがおうちから参加することができています。最近はおうちで日本歯周病学会に参加して講演を聞かせてもらっています。
今回のブログでは歯周病学会でも発表されていた歯周病と糖尿病の関係についてお話したいと思います。
糖尿病はインスリンの作用不足で血糖が上昇する病気です。簡単に説明すると毎日食べている食事には糖がたっぷり含まれています。糖は小腸から吸収されて血管の中に入ります、それにより糖が血管に入ると血糖値が上がります。
インスリンは糖をエネルギーに変換してくれます、そうすると糖分が減るので血糖値が下がります。
大切なのはインスリンです。インスリンが足りていなかったりインスリンが効かなかったりすることが糖尿病の原因になります。
歯周病菌の毒素が体内に入って過剰に起こる炎症がインスリンの作用を弱めるため「歯周病が口の糖尿病」と言われています!
歯周病と糖尿病には相互関係があります。糖尿病をお持ちの方では歯周病は悪化しやすく、歯周病があると糖尿病の血糖コントロールが難しくなることがわかっています。
歯周病があると歯周ポケットから血流にのった炎症関連の化学物質は体の中でインスリンを効きづらくします。そのため糖尿病が発症・進行しやすくなります。歯周病治療により歯ぐきの炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善され、血糖コントロールも改善されます。
インスリンが効きづらくなる原因に内臓脂肪が関係します。そのため運動や食事にも配慮して行かなければなりません。
また食べ物をよく噛み砕いて、味わって飲み込めば飲み込むほど、食後のインスリンがよく出て、糖分が効果的に筋肉に取り込まれ、血糖が下がると共に、栄養源として利用され筋力低下の予防に役立ちます。
糖尿病のためにも、定期的な歯科治療によって過剰な炎症を可能な限り減少させることや、高齢者の方では可能な限り栄養の経口摂取をサポートし、よく噛んで味わって栄養を摂取することで、筋力の低下予防に努めることが大切になります。
全身の健康のためにはやはりお口の健康が大切ですね(^^)
千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実
できるだけ避けたい「歯根破折」
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
梅雨空の中、元気にお過ごしですか? 私たち たなか歯科クリニックのスタッフは、木方先生のブログで先日お伝えした通り、新型コロナウイルス ワクチン接種も無事に終わって、ますますパワーアップ!! コロナ対策も万全に、千種区の皆さまのご来院をお待ちしています♪
さて、今回のお話は「歯根破折」。
すなわち、“歯の根っこが割れてしまった” “ヒビが入ってしまった” 状態を意味します。
その原因としては、“力”。もちろん、ぶつけた 転んだ などの外傷でも起こるのですが、どうやら 多くの場合は、“繰り返される咬合による 応力の蓄積によって起こる疲労破壊” から歯根破折が起こるようです。
歯根破折の怖いところは、治療の手段が 「原則として抜歯」 であること!!(>_<)
皆さまご存じの通り、歯を失う原因の第1位は「歯周病」 第2位は「虫歯」ですが……、実は第3位が「歯根破折」なのです!
歯の割れている部分が 歯冠(歯茎の位置より上の、歯の頭部分)に留まっていれば、被せ物にすることで補強して歯を残せるのですが、それが根まで割れてしまっていると 困難となります。
無理やり被せ物にしても、土台が弱いので すぐに取れてしまいますし、割れている歯根は段々炎症を起こして化膿してきます。やがて、その炎症によって周りの骨を溶かして弱らせたり、破折した歯根そのものが 隣の歯や歯周組織を巻き込んで症状が悪化していく 病因(感染源)となっていくのです。
そんな怖い歯根破折ですが、なにぶん歯茎の中に隠れている「根」は 目では見えないため、患者様がご自分で気づくことは稀です。多くの場合は、何らかの自覚症状があり、それがきっかけで検査をしたところ発見されます。
具体的にどんな症状かというと、
・歯茎が腫れている
・歯茎にニキビの様な できものがある
・歯がぐらつく
・被せ物がゆれる、取れた
・咬むと痛い
などです。
そして、どのような歯・どんな方に歯根破折が多いかと言うと、
・神経が無い歯(特に金属の土台が入っている歯、ブリッジの支台となっている歯)
・歯ぎしり・食いしばりの傾向がある
・咬む力が強い
などに破折のリスクが高くなります。思い当たる方、大丈夫ですか? ご心配であれば御相談くださいね♪
色々と歯根破折の問題点をお話ししましたが、ご安心ください! 以上の事をふまえれば、おのずと破折を避ける予防法も見えてきます。
まず、“神経を取らなければならないような 虫歯を作らないこと” は勿論です。
他には、神経の無い歯の被せ物は “金属の土台ではなく、グラスファイバーの土台を入れること”。金属よりグラスファイバーの方が柔軟性があり、歯に優しいため破折リスクを軽減できます。
そして、歯ぎしり・食いしばりがある方は、“日中は、自分で意識して その癖をコントロールする” “就寝中はマウスピースを使用する” ことで、過度な力から歯を守ります。
そして、硬い食べ物はお気をつけください! ちょっと食べやすくしてからの方が良いかも。
歯周病・虫歯と違って、なかなか意識しにくいけれど、実は身近にあって怖い「歯根破折」。大切な歯を失わないように予防していきましょう!
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠