矯正治療の目的
皆さんこんにちは!千種区にあります、たなか歯科クリニック歯科医師の木方です。
今年度も後1週間ですね!今年度中にやっておきたいことや来年度新しく始めたいこと皆さんは決まっていたりしますか?僕は来年こそは、体力アップと体を絞るのを頑張りたいと思っています。
さて今日は、矯正治療について書いていこうと思います。お子さんが小学校に、進級したタイミングで矯正を始めようかと考える親御さんや、大学進級、就職したタイミングで大人の矯正治療をしようか迷われている方もいると思われます。
矯正治療は大きく分けると一期治療と二期治療の二つに分けられます。一期治療は、小児期(主に小学生)二期治療は、大人の矯正治療になります。二期治療は、基本的にはどの年齢からでも行うことは、できますが若ければ若いほど歯の動きは良くなります。また、歯周病や持病の状態によっては矯正治療が難しい場合もあります。
一期治療は、子供の歯並びの改善もありますが、それ以上に成長を助ける働きがあります。大人になってからでは骨の成長はあまり期待ができません。その為、小児期のうちに歯が生えるスペースを作る必要があり、そのために骨の成長を促す装置を使います。逆に成長しすぎている時は、成長を緩やかにする装置を使うこともあります。一期治療はあくまで歯を並べるための土台作りになります。一期治療で終了の場合もありますが、中間地点で残りは二期治療で綺麗に並べてあげる必要があります。
二期治療の目的は、多くあります。見た目を綺麗にするためだけでなく、噛み合わせを整えることで咬合力を綺麗に分散させることで歯の寿命を伸ばす、何かしらの理由で歯を失ってしまったため、そこを補うために行う、上顎前突、下顎前突を治すため、歯を失った後に放置してしまったことで欠損部の方に歯が倒れてきてしまい、入れ歯やインプラントをするスペースがなくなってしまった場合にスペースを作ってあげるためなど様々です。
大人の矯正治療では、上下顎前突では外科的に骨切りが必要だったり、歯を動かす為の矯正力が足りない場合や倒れた歯を起き上がらせるためにインプラントアンカーという、小さめなネジを骨に打ち、力をかける方法などワイヤー以外にも必要だったりします。
今日は、インプラントの主に目的の部分について、書きました。もうすぐ新年度になり、矯正を初めて見たい方、矯正に興味はあるけどどんな物かよくわからないという方、子供のために矯正について知りたい等ありましたら、遠慮なくご相談ください。
名古屋市千種区覚王山通り 医療法人TDCたなか歯科クリニック 歯科医師 木方 奨
副流煙と電子タバコ
千種区覚王山の皆さん、こんにちは。たなか歯科クリニックの長谷川です。
前回はあまり知られていない喫煙者の歯周病リスクについて詳しくお話ししました。今回ももう少し喫煙での歯周そしてからだへの影響についてお話ししていこうと思います。
もう一つタバコの害で忘れてはならないこと、それは副流煙による健康被害です。実はタバコを吸う人がフィルターを通して吸う主流煙に比べて何倍もの有害物質を含みます。つまりタバコを吸わない人でも副流煙を吸っていたら同じ歯周病や口腔ガン等のリスクを背負うことになってしまうのです。具体的に数字をあげると、ニコチンは主流煙の2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍になるそうです。
小さいお子さんのいる家庭では一生懸命歯磨きをしていてもご家族の方の副流煙でお子さんに虫歯ができやすかったり、肺炎、喘息、気管支炎、中耳炎また乳児の突然死症候群に副流煙との係わりが指摘されています。さらに妊婦さんの場合、赤ちゃんの口唇裂、口蓋烈などのリスクも懸念されています。
では最近主流の電子タバコはどうでしょう?紙タバコよりにおいが少ないし、安いし、害も少ないから変えたという話をよく聞きます。実際にタバコ会社の宣伝では“主な9つの有害成分の量が90%少ない“などとうたわれているものもありますが、タバコには発がん性物質だけで70種類以上あるといわれており、タバコ会社が約9割減と述べている有害物質はほんの一部にすぎません。有害物質が90%減ればからだへの害も90%減るかと言われると、量に比例するものではないため話はそう単純にはいかないのが現状です。電子タバコにも紙タバコ同様の有害物質が減っていたとしても依然として含まれていますし、あまり量が変わらない物質もあれば、むしろ物質によっては紙タバコより量が増えているものもあったりするようです。小さい文字ですが、病気になるリスクを減らすわけではないことをしっかり明記している文章も記載されているタバコがほとんどです。有害物質が紙タバコより少ないという目立った情報のみ一人歩きしてしまい、紙タバコよりからだによいと誤解してしまう人がいる非常に危険な状況にあります。つまり、電子タバコにかえたから歯周病のリスクが減ったというのは間違いで、喫煙を続けている限り少なからずからだへの負担は増えていると考えられるでしょう。
今回は、副流煙のリスクと電子タバコのリスクをお話ししました。健康なからだと歯を持って長く生きられるように禁煙に挑戦してみる方が増えてくれるといいなと思います!
もし歯を磨かないとお口のなかはどうなるの?
千種区の皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。
みなさんは毎日歯を磨きますよね!
しかし、1日3回毎食後一生懸命歯を磨く人もいれば、仕事が忙しく歯磨きの時間が取れないから適当かも?という人夜お酒を飲んでそのまま寝てしまう、気になったら磨く、など人により様々な意見をお聞きします。
ではもし、1日でも歯磨きをサボってしまったらお口の中はどういう状態になるのでしょうか?
1日歯を磨かなかった歯を舌で触ってみるとザラザラ・ねっとりしたものが歯にくっついているのに気付くと思います。
ザラザラ・ねっとりの正体、それこそが歯垢(プラークという細菌の塊)虫歯や歯周病の原因になるものです。
歯の汚れである歯垢が唾液中のカルシウム成分などにより石灰化という石のように固まる現象で歯石になると、歯に強固にこびりついてしまいます。
お口の細菌は睡眠突入後、3時間もすれば爆発的にその数が増えていき、約8時間で飽和状態に達します。
歯を磨かずに寝てしまった場合、唾液の分泌が減ってしまう夜中、菌の数は1兆個ほどに増えてしまうそうです。
もし、1週間歯磨きをしなかったとしてもすぐに虫歯が出来たり、歯周病が悪化するということにはならないですが、確実に歯肉炎にはなってしまいます。
こう考えていくと、全然歯を磨かなかったらお口の中は細菌だらけで歯茎からも出血して歯周病が、だいぶ進んでしまうと考えられますね。
プラークの形成は食後8時間くらいから始まると言われています。そして48時間後にはバイオフィルムという細菌の出す厚い膜が形成され、歯磨きでは落ちない汚れとなって定着してしまうので、しっかり歯ブラシで歯の汚れを取りきることが大切です。
しかし、毎日歯ブラシをしっかりしていたとしても、歯と歯の間や噛み合わせの溝、歯と歯ぐきの境目は磨き残しが多少は残ります。
歯ブラシ以外にも歯と歯の隙間にはデンタルフロスを使ったり、歯間ブラシを使用したり様々な道具を使って汚れを落としてお口の環境をきれいに保ち、虫歯や歯周病になりにくい口腔内の環境にしましょう!
千種区たなか歯科クリニック 佐々木彩花
リスク部位を知っておこう!
みなさんこんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。
もう卒業式のシーズンですね。スタッフの中にもたなか歯科を卒業される方がいます。旅立ちの春、皆さんの今後のさらなるご活躍をお祈りしております。春風とともに、たくさんの幸せが訪れますように。
今回のブログでは細菌がたまりやすく、虫歯や歯周病になる可能性が高い“リスク部位”について注目してお話ししようと思います。
虫歯リスクの高い部位の1つ目は奥歯の隣接面です。隣接面はどこも唾液やブラシが届きにくいですが、なかでも大臼歯(奥の大きな歯)の隣接面は他の歯に比べて面積が広いためハイリスクになっています。実際に、隣接面のミュータンス菌数を測った実験では、大臼歯の隣接面にはたくさんの菌が生息していたそうです。歯ブラシの毛先が届きにくい隣接面は、フロスを使ったケアがお勧めです。しっかり歯に沿わせて動かせば、バイオフィルムを取り除くことができます。
虫歯リスクの高いもう一つの部位が萌出間際の噛み合わせの面です。萌出してからおよそ3年間は、エナメル質の結晶構造が粗造なため、普通のエナメル質よしも高いpHで脱灰するため注意が必要です。
さらに萌出間際の歯は他の歯よりも低い位置にあり、歯ブラシの毛が届きにくいです。そのため脱灰しやすいうえに、細菌がたまりやすいので虫歯リスクが高いのです。
お勧めのケアアイテムは、一段下がったところに届くワンタフトブラシです。歯がどのくらい生えているかによって、アイテムを細かく使い分けていく必要があります。隣接面ができてからはフロスを使ったケアも忘れずに行いましょう。
次は歯周病のリスク部位についてです。虫歯と同じく歯周病も細菌に感染することによって引き起こされます。歯周病菌は複数あり、どれも酸素が苦手なのが特徴です。酸素の届かない歯肉縁下(歯ぐきのなか)に浮遊しています。そして歯肉縁下にバイオフィルムができると、くっついて数を増やしていきます。
歯肉縁下のなかでも、細菌がたまりやすいのが隣接面の歯肉縁下です。また上の奥歯は根が3本あり形状が複雑なためより細菌が取り除きにくく、ハイリスクになっています。ここは歯ブラシが届かないので、フロスや歯間ブラシが必要になります。
ケアをする際には集中力の高い最初のうちに取り掛かることで、効率的にバイオフィルムを落とせます。また一人ひとり歯並びや歯の形態、被せ物や磨き方の癖なども異なるため、それぞれのリスク部位もあるのでそこは私たちがお口のなかをみてお伝えできたらと思います。リスク部位を抑えてケアをすれば虫歯や歯周病になるリスクを回避できて予防できるので一緒に頑張って口腔内を守っていけたらと思います。
千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実
治療はどの位かかるの? 何をする予定なの? これを見ればすべてが分かる!『治療工程表』
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
困った症状があって 歯医者さんに駆け込み、通うことになった…。
色々と検査をして、治療の予約もとったけど、私、何処がどういう状況で 何をするんだろう?? 心配だなぁ……。
と、いう事はありませんか?
これは、歯科医院から患者様への 「情報提供・情報共有」 がきちんと行われていないために生じてしまう問題です。
このような患者様の不安を解消し 今後の治療の予定が良く分かるように、“初めて来院された方や、長期の治療が予想される皆様”へ、私達 たなか歯科クリニックがお渡ししているものがあります。
『治療工程表』です。
初診時の検査終了後、その結果に基づいて担当歯科医師がそれを分析し、治療計画を立案します。
・どの部位に治療が必要で、何か所あるのか?
・どの程度の病状で、どんな内容の治療になるのか?
・どの位の回数、期間が必要となるのか?
・現段階で、どこまで治療が進んでいるのか?
・どんな詰め物・被せ物などが必要で、何個となるのか?
このような事柄を 誰が見ても分かりやすい計画表にして、治療にかかわる 「患者様(そのご家族)」・「歯科医師」・「歯科衛生士」・「歯科助手」 すべてが情報共有できるようにしています。
医院側も患者様も 同じ治療工程表を持ち、それに基づいて治療が行われているので、進捗状況を皆が把握できるというわけです。(私の活用法としては、治療が済んだ部位は表に斜線を入れて消していき、次に進めています。)
また、患者様に その表をただお渡ししただけでは、「これはどういう意味で、どういう見方をしたらいいんだろう?」 「いまいち具体的なイメージがわかない…」 となってしまうといけません。そこで、“セカンドカウンセリング” という機会を設けさせていただいています。
検査時に撮影したレントゲンや口腔内写真を、実際にモニターに映してビジュアル的にも分かりやすく、歯周病検査や口腔内細菌検査の結果も踏まえ、患者様のお口の中の現状をご説明いたします。そのうえで、治療工程表の流れに沿って、実際の治療を進めていきます。(患者様のご要望や、症状の変化に応じて、その計画を変更・修正する場合もあります)
このように治療の予定・流れを 「見える化」 したのが、治療工程表です。歯科医師が口頭で説明するだけでは なかなか理解しにくいですし、期間が空いたり、計画が長くなってくると、ついつい以前聞いた事を忘れてしまいますものね。
治療計画を綿密に立てるために、たなか歯科クリニックでは 初診時のカウンセリングや検査に力を入れ、そこにお時間をいただいています。今後も、歯科医院と患者様を橋渡しするツールとして、『治療工程表』 を活用していきたいと思います。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠