歯医者さんのレントゲンについて
名古屋市千種区覚王山のみなさん、こんにちは。たなか歯科クリニックの長谷川です。
今回は歯医者さんで撮るレントゲンのお話しをさせていただきます。
歯医者さんで検診を受ける際に、レントゲンを撮らせてくださいとお話しされたことはありませんか?なにも痛みはないのになぜ撮るのだろう?放射線量は大丈夫なのかな?など疑問を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
歯医者さんで撮るレントゲンは、噛み合わせに影響する過剰歯、先天性欠如歯のチェックに大切な資料になります。特にお子さんの永久歯が生えそろうときのことや、大人になったときにどうなるのかを考え、タイミングを見計らって将来どんなことをすべきかお話しさせていただく際に目に見えることでわかりやすくお伝えできるのです。噛み合わせが悪く、偏った噛み方をしていると、あごの成長がゆがみ、骨格が完成する頃にはそのゆがみが定着してしまうこともあります。しかし、7歳ごろにチェックできれば経過観察をしながら、必要に手を打つことができます。お子さんの成長に寄り添い、見守るといった息の長い治療になりますが、逆にいえばそれだけ改善のために手を打てる時間の猶予と選択肢の広がりがあるということにもなります。
レントゲンを撮る際に気になることとして患者さんからよく伺うのは放射能のことです。
放射線と聞くとこわいと感じる人がほとんどだと思います。口腔内の歯全体がうつるレントゲン(パノラマレントゲン)の放射線量については欧州委員会のガイドラインでは約0.0038~0.03msv、日本ではイギリス、フランス、オランダと同程度の約0.01msv、一部の歯のアップのレントゲン(デンタルレントゲン)は1回約0.008msvと推定されています。さらにデジタル撮影装置の開発競争と普及により低減化しつつあるようです。
私たちは宇宙や大地、空気、食物などから微量の放射線をうけていてこれを自然放射線といいます。私たちが自然放射線で年間に被ばくする線量は、日本平均で約2.1msvと言われていますので、パノラマレントゲンはその200分の1程度になります。お子さんの場合少ない放射線量で撮影できるように設定を下げて撮りますし、防護エプロンを着用すればさらに量をへらすことができます。
数字がたくさん出てきて難しい話になってしまいましたが、現代技術も進歩し患者さんが安心して医療を受けられるような極めて少ない放射線量で診断することができるようになっています。このブログを読んでいただいてみなさんの心配が少しでもなくなれば幸いです。
年末年始のお休み
皆さんこんにちは。 千種区覚王山 たなか歯科クリニック 歯科衛生士の高山です。
月日の流れは早いもので、今年もいよいよ残りわずかとなりました。本医院を受診してくださった皆様今年一年ありがとございました。
たなか歯科クリニックの年末年始のお休みをお知らせします。
2022年12月29日(木) 〜 2023年1月5日(木)となっています。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
連休中、緊急治療が必要な場合は、愛知県歯科医師会が行っている休日診療所をご利用ください。名古屋市では愛知歯科医療センター、名古屋北歯科保健医療センター 名古屋南歯科保険医療センターなどで行われています。
休日診療所では応急処置のみの対応になります。詳しくはホームページでご確認ください。
又は最近では日曜日や祝日などでも診療している歯科医院も増えています。そちらを受診する方法もあります。
ネットで検索してみてはいかがでしょうか。
この時期歯科医院には、年末年始の連休が心配で駆け込み受診をされる方が多くいらっしゃいます。
しかし歯科治療は残念ながら直ぐに完治とはいきません。
例えば詰め物、被せ物が取れてそのままにしている方、型取りしても直ぐには出来ず1〜2週間以上掛かる事ともあります。
直ぐに治療を受けていれば付け直しするだけで済むかもしれません。
しかし放置してしまうと、歯が動いてしまい、入らなくなってしまう事もありますし、更にそのまましていると、そこからむし歯になり歯が染みたり痛みが出てきます。ひどくなると夜に眠れないズキズキとした神経の侵される痛が出る事があります。それが連休中に起こったら大変です!
ここまで進行すると残念ながら神経を取らなくてはなりません。
この痛み、実は体からのS O S。痛みが落ち着いた頃には神経がダメになってしまっている事が多いのです。
そうすると治りも悪く治療に長期間も掛かり、治療の刺激で痛みが出ることもあります。
又歯ぐきに腫れや痛みがある方、一時的に引いていても、年末の忙しい時期疲れが溜まると体の抵抗力が落ち腫れや痛みが出てくる事があります。
連休が心配だから歯科医院を受診するのではなく、定期的に健診メンテナンスを受け早期発見早期治療を心掛けてくださいね。
そして安心して良い年をお迎えください。
たなか歯科クリニックでは歯科検診を受けられます。お電話やネットでご予約ができます。
スタッフ一同お待ちしております。
千種区覚王山 たなか歯科クリニック 歯科衛生士 高山
医科歯科連携
私が利用している最寄りの駅前の公園が、ライトアップしていて、光のタワーを作るように塔まで建ててあり、通りすがりのほとんどの人が立ち止まって見ているぐらいすごいイルミネーションです。仕事帰りのひそかな楽しみが続きそうな歯科衛生士の三角(ミスミ)です。(^o^)
周術期の口腔ケアがいかに大切かを書いてきましたが、合わせて医科歯科が連携して患者様をサポートすることが大切だと述べてきたつもりです。
医科と歯科って連携してなかったの?と一般の方は不思議に思われるかもしれません。はっきり言ってほとんどしていなかったと言っても過言ではないと思います。(病気によっては、抜かなければならない歯をぬいてよいかどうかお伺いを主治医にたてるということはありましたが)
ちょうどこのブログを書こうとしていたとき、私の卒業した学校の閉校記念誌がでてきました。私の学校は広島大学歯学部附属歯科衛生士学校ですが、2007年から4年制になり、広島大学の歯学部の口腔保健学科になったので、閉校となりました。同じ場所、同じ教室で定員も20名とかわらないのに、、、閉校記念誌に医科歯科が連携を始めたであろうと思うわれる画期的な写真が載ってました。
広島大学は、霞キャンパスに大学病院があり、医学部・歯学部・薬学部の3つの学部があります。キャンパスの入り口にバスターミナルがあり、入り口からみて左側に歯学部と歯学附属病院、右手に医学部と医学部附属病院がりその間を奥にある駐車場に向かう道路が走り、駐車場のゲートもあり医学部と歯学部は、道路で真っ二つに分かれている状態でした。交流という交流もなく、患者様が行ききするのもほとんどないみない状態でした。
卒業して十数年後、同窓会があった時に学校もみて帰ろうということになり、
数名で霞キャンパスに行くと、なんと上空に医学部と歯学部をつなぐとてつもなく長い渡り廊下のようなものができていて、その長さに驚くばかりで地震の時大丈夫かな?と思うほどでした。でもストレッチャーで患者様が移動できるようになったのだと理解できました。(この状態の霞キャンパスの写真が閉校記念誌に載ってました))
7年ほど前、教官だった先生の退官記念パーティに行ったときに、広島で他の歯科衛生士学校で教員をしている同級生に連れられ母校におもむくと、3つの高いビルがつなっがた建物に大学病院は様変わりしてました。
1つの建物が歯学部、別棟が医学部ではなく、一つの建物に例えばA棟に3階が補綴科その他は医学部の各科、B棟の4階に口腔外科2階は矯正科と医学部の他の科というように医学部と歯学部の各科が混じっている状態で、患者様も移動が楽でこれなら連携がとりやすいだろうなと感じました。
医科歯科連携強化は、2000年に介護保険の開始時、2012年の周術期の口腔ケアの保険導入とターニングポイントはいくつかありましたが、やはり、お口の細菌が身体の健康に大きく影響を及ぼすことが判明して、なお一層医科と歯科は連携して、患者様の健康を守って行く必要性が深まっているように思います。
私は、私ができることを連携してやっていきたいと思います。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科衛生士 三角洋美
根面はなぜ虫歯になりやすい?
みなさんこんにちは!千種区にある、たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。秋も深まり朝夕はとても冷え込むようになり、温かい鍋料理が食べたくなるころですね。わたしはお家で白菜とレモンのお鍋やもつ鍋、キムチ鍋などいろいろな鍋料理を作ってみています。いろいろな味が作れてお鍋は楽しいですよね。温かい物を食べて寒さに負けないように元気でいたいなと思います。
今回のブログでは「根面う蝕(根面の虫歯)」についてお話させていただこうと思います。
加齢や歯周病により歯ぐきが下がると、歯の根が露出します。見かけもきになるところですが、それ以上に問題なのが、歯の根の表面はとても虫歯になりやすいというところです。
歯は大別して、ものを噛む部分である「歯冠部」と歯を支える「歯根部」から成ります。歯冠部は歯ぐきより上の部分、歯根部は歯ぐきに埋まっている部分というのが臨床的な分類です。
加齢や歯周病により歯ぐきが下がると歯の根元がみえてくるわけですが、この歯ぐきから覗く歯根部の面を「根面」と呼びます。そしてこの露出した根面が虫歯になることを「根面う蝕」と言います。
根面が虫歯になりやすい理由は次の2つです。
1、根面の象牙質を覆うセメント質がすごく薄いこと。
歯冠部の場合、厚みがあり硬いエナメル質が象牙捨を覆っていますが、根面では、すごく薄いセメント質がコーティングしているだけです(場所によっては、もともとセメント質がなく象牙質がむき出しのこともあります!)。
その厚さは薬用オブラートと同程度の20ミクロンほどなのです。そのためセメント質は細菌の出す酸によってたやすく溶かされてしまい、すぐに内部の象牙質が露出してしまいします。
2、象牙質はエナメル質よりも酸に弱く、成分が溶け出すpHが高いのです。
わたしたちのお口のなかは、飲食ごとにお口のなかの細菌の酸によりpHが下がります。一定のpHを下回ると、歯の成分が唾液中に溶け出して脱灰してしまいます。エナメル質ではpH5.5で象牙質ではpH6.4で脱灰がはじまります。(ちなみに普段のお口のなかはpH7くらいです。)つまりエナメル質なら溶けはじめないpHでも、象牙質は溶けはじめるということです。
このように、根面はすぐに象牙質がむき出しになり、しかも象牙質は歯の成分が溶け出しやすい性質があります。歯冠部は虫歯ひとつないのに、気が付かないうちに根面のほうが虫歯になっているというケースが起こりやすいのです。
大人の方も根面う蝕のリスクを下げるためにフッ素をしっかり使用し、また歯ぐきが下がらないように歯周病のケアやブラシの使い方を注意する必要があります。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛
がんサバイバーと口腔ケア
街はイルミネーションがあちこちで見られ、寒いのに出歩きたくなる千種区のたなか歯科クリニックの歯科衛生士の三角(ミスミ)です。
年々、1年が早くてあっという間に終わってしまいますが、今年は激動過ぎて1ヶ月がすごく長く感じてしまいます(^^;)
日本人の死因の第一位であるがんという病気は、41年間日本人の死因のトップに君臨しています。生涯のうちに男性は2人に1人、女性は3人に1人かかる可能性があるといわれていて、日本人には、切っても切り離せないと言っても過言ではないかもしれません。年間40万人近くの人が日本では、がんで亡くなっています。かくいう私の家系もがん家系で、身内はがんで亡くなっている人がほとんどです。
がんと診断されたらその進行程度によるとは思いますが、ほぼ化学療法が行われると思います。化学療法とは、抗がん剤を用いてがん治療を行うことで、抗がん剤を行うことで転移や再発を防ぐためにがん細胞の増殖を抑えることできます。
以前は、化学療法を行うには入院治療で行われてましたが、今は外来で行われるようになり、普段は仕事をしながら、抗がん剤の治療の日だけ病院の外来に行って治療を続けている方々が多くいます。抗がん剤は、がん細胞だけをたたくわけではなく、正常な細胞にも大きくダメージを与えるため、有害事象と呼ばれる副作用などが出現しやすくなります。副作用である倦怠感をかかえ仕事を続けながら生活しているがん患者さんが、がんサバイバーと呼ばれるのはそのゆえんだと思います。
がんサバイバーとは、がんの診断を受けた後、生きていく人々のことを言います。サバイバーとは逆行に負けない人、生き残った人という意味があり、まさに抗がん剤治療を受けながら仕事もこなし生活する人々は、この言葉がピッタリとあてはまります。
化学療法の有害事象の代表的なものに、口腔粘膜炎があります。口腔粘膜炎は、お口の中に無数の口内炎ができて、身体がつらい上に食事もしみて食べることもできなくなってしまうほどです。化学療法を行う前にお口の中の細菌をできるだけ少ない状態にしてから、治療を行うと口腔粘膜炎の発現をおさえられることが判明し、周術期の保険導入の中に化学療法前の口腔ケアも適応になっています。(以前のブログの周術期と口腔ケアにも書きましたが)
化学療法の日程が決まりましたら、一度ご相談ください。
がんサバイバーの方々が、がんに打ち勝つために私ができる精一杯のケアをさせていただきます。口腔粘膜炎の出現を抑え免疫力がおちるときこそ食事をしっかりとれるように、抗がん剤を行う前にしっかりお口の中の細菌をできるだけ少なくなるようにケアさせていただいて、がんと戦うお手伝いができればと考えます。口腔粘膜炎になると歯ブラシをお口の中に入れることも痛くてできなくなり悪循環を繰り返してしまいます。
そのような事態のアドバイスも含め行っていきます。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科衛生士 三角洋美