親知らずの抜歯って…大変?

親知らずの抜歯って…大変?

皆さん、こんにちは。たなか歯科クリニックの歯科医師、岡島多翔幸です。
以前、患者様に「親知らずは抜いた方がいいですか。やっぱり抜くのは大変なのですか。」とご質問を受けました。
今日は、親知らずの抜歯についてお話ししたいと思います。
親知らずは、歯科では8番や第三大臼歯と呼びます。前から数えて8番目の歯で、3番目の大臼歯であるからです。また、親知らずは智歯とも呼びます。
親知らずという名前の由来は、いくつかの説あるようですが、「平均寿命の短い昔、親知らずが生えてくる頃には親はいない」というのが有力なようです。また、少なくとも親知らずという言葉は、江戸時代にはあったそうです。親知らずは、17歳〜21歳頃に生えてくるのですが、当時の我が国では、その頃には親はいなくなってしまってたわけです。
それでは、親知らずは、一体、なぜ抜かなければならない時があるのでしょうか。
大きな理由としては、親知らずが斜めや横向きに生えていると、汚れが溜まりやすい上に、歯磨きがしにくく、手前の歯が親知らずに押されて虫歯になってしまったり、歯肉炎をおこすことが理由としてあげられます。時に強い痛みを引き起こす原因となってくるため、抜歯を検討しなければならなくなるのです。
予防的に親知らずの抜歯を検討する際は、まっすぐ生えているか、反対の歯(上顎と下顎)と咬んでいるか、歯磨きがしやすいかといったことが、抜歯をするかしないかの判断材料になります。ただ、歯科界には、短縮歯列(SDA)という考え方があるため、8番目の歯まではいらないという方針になり、抜歯が行われることも少なくはありません。将来的に歯の移植に使ったり、再生医療の材料となりうる可能性もあることから抜歯を控えるケースもあるようですが、比較的、親知らずは抜く方針となることが多いような気がします。
では、もし親知らずを実際に抜くとなるとどうなるのでしょうか。親知らずの抜歯の難易度は、開口量(口の開く大きさ)や患者様の年齢、歯の向きと位置、上顎なのか下顎なのかで大きく変わります。患者様の年齢が若い程、骨との癒着などが少なく、抜けやすいです。また、上顎は下顎に比べて抜けやすく、ものの数分で抜けることも少なくありません。一方、下顎の親知らずが横向きに生えてて、かつ深い位置にあり、患者様の年齢があがってくると、1時間を越す治療となることもありえます。
抜歯の際、どのくらいで抜けるのか、リスクはどのくらいあるのか不安に思う患者様は、一度、歯科医師にそのことを聞くと良いのかもしれませんね。
また、抜歯後は、痛みや腫れがある場合があります。痛みは、術後麻酔がきれるとでてきて、約1日後がピークで、1週間程度かけて和らいできます。腫れに関しては、骨を削った場合などが顕著で、2〜3日後がピークとなり、1週間程度かけて和らいでいきます。
抜歯の注意事項としては、当日は、激しい運動や飲酒、入浴をすると血行が良くなってしまうので、控えていただく必要があることがあげられます。もし、近くに大切な会などがあったり、お酒を飲む席があるのなら抜歯の日はずらした方が無難です。
また抜歯の際は、高血圧症の方は血が止まりにくくなっていたり、糖尿病の方は、腫れやすいので注意が必要です。
親知らずの抜歯は、怖がる必要は全くありませんが、よく検討する必要があります。抜歯を検討していて不安に思う方は一度、歯科医師に相談してください。
たなか歯科クリニック
岡島多翔幸

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