根面う蝕について

根面う蝕について

こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
4月から新しく当院に入社し、毎日スタッフのお口を借りて練習に励んでいます。早く皆様のお口の健康に携われるように日々努力していきます!

今回は「根面う蝕」についてお話します。みなさん根面う蝕という言葉はご存じですか??
根面う蝕とは、
歯の根の部分にできる虫歯のことを指します。
通常歯の表面にできる虫歯は、酸によって歯のエナメル質を侵食することで形成されますが、根面う蝕は歯の根の露出や歯茎が下がってくることによって歯の根の部分に直接菌が付着して虫歯が進行する状態です。
歯の頭の部分は「エナメル質」と呼ばれる酸に溶けにくい硬い組織で覆われているのに対し、歯の根の部分はエナメル質に覆われておらず、「象牙質」と呼ばれる酸に弱い組織が露出してしまっているため、虫歯になりやすく進行も早い傾向があります。

・中性→pH7
・エナメル質(歯の表面)→pH5.5という比較的弱い酸で溶け出す
・象牙質→pH5.8~6くらいでも溶け出す

ちなみに、pH5.8~6の飲み物はお茶や紅茶です。
皆さんが好きなフルーツジュースやコーラは酸性度が高く、歯が溶けやすいのでちびちび飲んだり、こまめに飲んでしまうと常にお口の中を酸性にし続けてしまうので、一定のタイミングで飲んだり、お水を飲むなど普段の飲み物にも気を付けてみてくださいね!

〇歯周病が進行している
歯周病が進行すると歯茎の奥まで細菌が侵入し顎の骨を溶かしてしまいます。顎の骨が溶けるとその上に生えている歯がぐらつき歯茎も下がってしまい、歯の根の部分が剝き出しとなり根面の虫歯にかかりやすくなってしまいます。

〇間違った歯磨きをしている
強い力で歯磨きをしてしまうと歯茎を傷つけてしまい歯茎が下がってしまうことがあります。毎日歯磨きを頑張っていても歯茎が下がってしまったらもったいないので優しく歯磨きをしてくださいね。

〇歯ぎしり・食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの力は強い人で70㎏を超える力で、いつのまにか歯や歯を支える骨にダメージを与えてしまいます。そのため、日常的に歯ぎしりや食いしばりを行っている場合、歯を支える骨の吸収や歯肉が下がる原因になります。歯ぎしりの癖がある人は寝る時にマウスピースを装着するなどの対策があるので、定期検診の時に是非相談してみてください!

〇加齢で歯茎が下がってきている
年齢を重ねるとともに徐々に歯を支えている骨が痩せてきてしまいます。そして、それに伴い歯肉も衰え下がってきてしまいます。

第一のポイントは歯茎を下げないことです。歯周病の症状がある場合は進行を防ぐために早めに歯科医院を受診しましょう。また、日頃の歯ブラシの仕方を見直してみることも大切です!
第二のポイントはプラーク(細菌の塊)をためないようにすることです。歯ブラシを歯と歯茎の境目に当て歯の根の部分まで磨いてください。
第三のポイントは歯を強くすることです。虫歯予防に効果的なアイテムとして「フッ素」があります。最近ではドラックストアなどでも高濃度のフッ素(1450ppm)が配合された歯磨き粉を購入できるようになったので、虫歯予防のために積極的に1450ppmと書かれた歯磨き粉を活用してみてください!

千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士 関谷

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