代用甘味料ってなに?

代用甘味料ってなに?

千種区のみなさんこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。
最近は毎日雨が続いていますね、足元の悪い中お越し下さってありがとうございます。
今回から2回に分けて、甘いけど虫歯にならない代用甘味料についてお話します。

皆さんは代用甘味料という言葉を聞いたことはありますか?代用甘味料とは、砂糖のかわりに使われる甘みのある物質の総称です。糖尿病でも安心して食べられる甘味料や肥満対策に使われるダイエット甘味料、そしてむし歯の原因にならない甘味料などがあります。

虫歯菌が好む砂糖(スクロース)は、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が一分子ずつ結合した二糖類でブドウ糖はあらゆる動物のエネルギー源となり、果糖は主に果物に含まれるとても甘い物質からできています。これを我々が摂取することで甘いものが大好きな虫歯菌もそれを食べ、グルカンという身を守る衣服のようなネバネバした成分を身に纏います。このネバネバはブドウ糖からできており、どんどん繋がり層になって分厚くなり、衣服から生息する住居にと変わっていくのです。住居にかわるといろんな虫歯菌がやってきて、虫歯菌たちが暮らす家、バイオフィルムの完成になります。

バイオフィルムは砂糖の摂取が続くとどんどん成長し、大きくなります。一度形成されると、唾液の波にも抗菌薬にも強く、さらに頑丈になったバイオフィルムはきちんと歯磨きをしている方でもなかなか壊すことが難しくなります。そして虫歯や滞留していた菌によって歯周病を誘発してしまうのです。

では、代用甘味料を摂取した際はどうなるのでしょうか。まず、虫歯菌は代用甘味料を栄養にできないため、虫歯の原因となる酸をつくることができません。さらに、代用甘味料にはグルカンを作るブドウ糖が含まれていなかったり、含まれていても虫歯菌が分解できない構造になっているので頑丈な衣服、住居をつくれません。
また、砂糖と代用甘味料が同時にお腹のなかにあるとき、ある種の代用甘味料があるとグルカンをつくる邪魔をしてくれるそうです。とはいえ、この三つの作用は全ての代用甘味料が持っているわけではありません。作用の違いを知ることも大切になってきます。

今回は砂糖を摂取した際に私たちのお口の状態がどうなっていくのかをメインに、代用甘味料の作用を少しお話ししました。翌月のブログでは代用甘味料によってその作用はどう違うのかおはなししていく予定です。

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