赤ちゃんの歯磨きいつから始める?
こんにちは!たなか歯科クリニック歯科衛生士の川元です。最近暖かくなってきて春らしくなってきましたね。新年度になり環境が大きく変わる方もいらっしゃると思いますが無理せず体調に気をつけてお過ごしください。
さて、今回は歯磨きはいつから始めた方がいいのかお話したいと思います。可愛らしい歯が生え始めたのを見て成長を感じるのと同時に虫歯(う蝕)にさせないためにはどのようなケアをすればいいのかと悩む親御さんも多いと思います。
まず大切なのは歯磨きに慣れることです。歯が生え始める前から赤ちゃんの歯茎や唇に触れてお口の中に物が入ってくる感覚に慣れさせることが大切です。乳歯が生えた後は成長に合わせて歯磨きの方法を変えて3歳くらいまでに自分で磨けるように練習していきます。
○歯磨き習慣
乳歯は永久歯に比べるとエナメル質が薄いため、虫歯になりやすく進行も早いです。実際に虫歯ができ始めるのは甘いもの(糖分)を摂る機会が増える1歳以降ですが、1歳前から歯磨きを習慣化しておくと虫歯になりにくい口内環境を作ることができます。
また、歯磨きは虫歯予防だけではなく歯並びや口の中の感覚の成長にも重要な役割を果たします。乳歯には永久歯を正しい位置に導く役割があります。また、口腔内の触覚・圧覚が育たないと成長後に歯磨きを異常にいやがる、嘔吐反射が強いなどの影響が出てきます。
○歯磨きは乳歯が生え始めたら始めましょう
歯磨きは最初の乳歯が生え始めたら始めましょう。最初の乳歯が生え始める時期は生後6〜9ヶ月ころで、下顎の前歯(乳中切歯)から生え始めることが多いです。生える順番や時期には個人差が大きいため大きな遅れが無ければ心配ありません。
○歯磨きの方法
生え始めた最初の頃はガーゼなどを使って歯を軽く拭ってケアします。上の歯が生えてきたら乳児用歯ブラシを使いましょう。0歳児から成長に合わせて歯磨きの方法を変えていきます。
・歯が生える前(生後6〜9ヶ月)
口の中に物が入るのに慣れる時期。期指にガーゼを巻いて優しくお口の中を拭ってあげてください。頬や唇に触るスキンシップの一環として口の中に指を入れ抵抗を無くしていきます。
・乳歯の生え始め(1歳ころまで)
歯を磨くことに慣れる時期。最初は水で湿らせたガーゼや綿棒、シリコン製の指歯ブラシを使って歯を軽くこすります。まだ歯が生えてない奥の歯茎も軽く拭っでみましょう。
・乳歯が生え揃うまで(1〜3歳ころまで)
自分で歯磨き出来るように練習する時期。1歳を過ぎると臼歯が生えてきて離乳食も進み虫歯になる子もでてきます。毎日の歯磨きの習慣化が大切になります。
大切なお子様を虫歯にさせないためにも歯磨きに慣れて習慣化することが大切です。そして歯の生え始めを見逃さない為にも仕上げ磨きを毎日したり歯が生え始めたら歯科検診でチェックもしてみましょう!
名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士 川元
歯の脱灰とは
こんにちは!名古屋市千種区 たなか歯科クリニックの冨里です。
今日は歯の健康に関わる大切な話題、脱灰についてお話ししたいと思います。
脱灰は、歯にとってとても重要な問題ですが、意外とその仕組みや予防方法について
知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は脱灰とは何か、どうして起こるのか、そしてどんな対策ができるのかを紹介します(^^
まず、脱灰とは、歯の表面のエナメル質が酸によって溶けてしまう現象のことです。
歯は硬いエナメル質で覆われていますが、食べ物や飲み物に含まれる糖分が、
口の中の細菌によって分解され、酸が発生します。この酸がエナメル質に作用することで、
少しずつ歯が溶けていき、これが脱灰という現象です。
脱灰の主な原因は、口内の糖分です。甘いお菓子やジュースなどを頻繁に摂取していると、
口内の細菌が糖を分解して酸を作り、歯を攻撃します。
また、酸性の飲食物(例えば、柑橘類のジュースや炭酸飲料など)も脱灰を促進することがあります。
これらの習慣が続くと、歯の表面が徐々に溶けていき、最終的には虫歯になってしまうことがあります。
では、脱灰を防ぐためにはどのような対策があるのでしょうか?
いくつかのポイントを押さえておきましょう。
1.食後すぐに歯磨きをする
食事後に歯を磨くことが大切です。食べ物が口の中に残っていると、それが細菌によって分解され
酸が発生してしまいます。歯磨きをすることで、歯の表面に付着した食べかすや細菌を
取り除くことができ、脱灰を防ぐことができます。
2.甘いものや酸性の飲食物を控える
甘いお菓子やジュース、酸性の飲み物は、脱灰を引き起こす原因となります。
どうしても食べたい時は、食後にするように心掛け、食事の際に一緒に摂取すると良いでしょう。
また、飲み物はなるべく水やお茶を選ぶようにしましょう。
3.フッ素入りの歯磨き粉を使う
フッ素は歯を強化する作用があります。フッ素入りの歯磨き粉を使うことで、エナメル質を再石灰化させ、
脱灰から歯を守る手助けになります。
4.定期的に歯科医院で健診を受ける
定期的に歯科医院での歯のチェックを受けることも重要です。
早期に脱灰を発見し、虫歯になる前に対処することができます。
早期の対策が歯を守るためには効果的です。
脱灰が進行すると、最終的には虫歯になることがありますが、実は脱灰の初期段階では、
再石灰化といって、歯のエナメル質を再び強化することができることもあります。
再石灰化は、フッ素やカルシウム、リンを含むものを摂取することで促進されます。
歯の表面に白い斑点が現れた場合、それが脱灰の初期段階のサインです。
この段階で適切な対策を取ることで、虫歯に進行するのを防ぐことができます。
脱灰は、適切な予防方法を実践することで、予防が可能です。食後の歯磨きや食生活の見直し、
フッ素の活用、定期的な歯科医院の受診を心掛けることで、歯の健康を守ることができます。
大切な歯を守るために、日々のケアを見直してみてくださいね(^^♪
名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 冨里
抜いた方がよい親知らず or 抜かなくてもよい親知らず
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
皆様からの歯科に関するご質問で、よくあるのが
『親知らずを 抜いた方がよいのでしょうか?』
と、いうものです。今回は、これについてのお話です♪
通称「親知らず」とは、第3大臼歯。真ん中の歯から数えて8番目の奥歯のことです(抜歯した部位などが無い歯並びの場合)。さぁ、鏡を見て数えてみてください……、端の方に親知らずがありましたか? 多分、見つかった方と、見つからなかった方、両方いらっしゃると思います。
では、まず お口の中に 親知らずを見つけた皆様。
その親知らずは、きれいに他の歯と並んで生えていましたか? それとも、歯の一部だけが歯茎から出ていましたか? その生え方がポイントとなります。
次に、親知らずが 見当たらなかった皆様。
第3大臼歯が元々存在しない方もありますし、歯茎の中に完全に埋もれている方もあります。この場合、その埋もれ方がポイントです。
そもそも、親知らずって あまり良いイメージがないですよね? 「痛みがでる」 「腫れる」 「抜くのが大変」 などなど…。なぜ、そのように言われるのでしょうか?
そして、なるべく歯は1本でも多く残した方が良いはずなのに、なぜ親知らずは抜く・抜かないの話になるのでしょう??
では、お答えします!!
親知らずが きれいに生えていて、咬み合わせに役立ち、歯磨きもしやすい状況であれば、決して抜く必要はありません! 大切にお手入れして守っていきましょう♪
また、完全に歯茎の中に埋もれている親知らずは、ほとんどの場合抜かなくてもOKです♪
しかしながら、“親知らずが存在することによるデメリットが大きい” 場合は、抜歯をお勧めします。
例えば、こんなケースです。
●親知らずの周囲に、いつも汚れが溜まってしまう。それにより、よく歯茎が腫れる・痛む
親知らずの一部だけが生えている場合。そこがどうしても磨きづらく、汚れが残りやすくなります。歯茎が覆い被さって歯周ポケットも深いため、細菌の温床になっています。
しかし、こういう生え方になっている原因としては、「歯が充分に出てこれるだけの場所がない」 「歯が横向きに埋もれているので手前の歯に引っかかって出てこれない」 ことがほとんどのため、その歯が今後 しっかり生えて症状が改善されることは期待できません。
智歯周囲炎という、親知らず周りの歯茎の炎症を繰り返して歯周病が進行していったり、また蓄積した汚れが、やがて親知らず ならびに その手前の歯に虫歯を作り出すでしょう。
実際、歯周病で歯槽骨が溶けていったり、他の歯が虫歯になってしまう前に、リスクファクターである半萌出の親知らずには ご退場してもらった方が安心です。
●大きな虫歯になっている
親知らずは、一番端に生えているため物理的に歯ブラシが届きにくく、虫歯になりやすい歯です。歯ブラシが届きにくいのと同様に、治療用の器具もしっかり届かないため、他の歯と同じように虫歯を除去するのも難しいです。ましてや、神経を取って根の中を掃除しなければならない場合、施術は困難を極めます。100点満点の治療はできないかもしれません。
充分な治療ができないうえ、虫歯リスクが高い生え方の親知らずであれば、今後それに悩まされ続けるより、抜歯したほうがトラブル回避になりそうです。
●正常な位置に生えていないため、口腔粘膜や顎関節にダメージを与える
本来の位置よりズレて生えているゆえに トラブルになることがあります。
あまりに頬の粘膜ギリギリに生えているため、そこに歯ブラシが全く届かなかったり、いつも頬が動くたびに歯が頬の粘膜を刺激して口内炎を作ったりします。
また、咬み合わせる時に、親知らずばかり真っ先に当たって、咬み合わせがずれたり、顎関節に負担を与えることがあります。
●歯並びに悪影響を及ぼすことが予想される
これは、斜めや横向きに生えている親知らずに関するものです(完全に埋もれている歯でも同様です)。その親知らずが、まだまだ生えてこようとする力が満々で、かつ その萌出方向に手前の歯が立ちふさがっている場合、きちんと生えているその手前の歯を 親知らずが押しのけようとするかもしれません。そうなると、せっかくの歯並びが乱れる原因となります。
よく、矯正治療を考えている方が、親知らずの抜歯を勧められるのも、こういう理由です。
●親知らずと咬みあう、相手の歯がない。やがて動いてきてトラブルを起こす
咬みあう相手がいない歯は、接触するものを求めて段々骨から浮き上がって動いてきます。そうなると、反対側の顎の歯茎に咬みこんで口内炎を作ったり、グラグラになってきたり、手前の歯と 咬み合わせの面に段差が生じてきて よく食渣が詰まったり、経年的に様々なトラブルを引き起こしていきます。
前述のように、親知らずがあるからといって一概に抜歯しなければならない というわけではありません。親知らずがあることによるメリット・デメリットを考え、それが他の歯周組織にとって悪影響となるのが予想されるならば、抜歯したほうがベストという事なんです♪
でも、なかなかご自分だけで判断するのは難しいですよね? そんな時は私たちにご相談ください。一緒に考えていきましょう!
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠
ドライマウス
こんにちは、千種区覚王山 たなか歯科クリニック歯科衛生士の高山です。当歯科医院のブログへようこそ!春の訪れとともに、暖かな日差しが心地よく感じられる季節になりました。この時期は新しいスタートを切る方も多いかと思います。
花粉症や環境の変化で体調を崩しやすい時期ですが、口腔ケアも忘れずに行いたいですね。春は新しい生活が始まる時期でもありますので、ぜひこの機会に定期的な歯科検診をお考えください。
さて今回のブログではドライマウスについての話題です。
ドライマウス(口腔乾燥症)は、口の中が乾燥している状態を指します。通常、唾液の分泌が減少することで起こり、様々な原因があります。
### 原因
1. **加齢**: 老化に伴う唾液腺の機能低下。
2. **薬の副作用**: 一部の薬(抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、高血圧薬など)が唾液分泌を抑えることがあります。
3. **病気**: シェーグレン症候群、糖尿病、パーキンソン病などの病気が影響を与える場合があります。
4. **放射線療法**: 頭部や首の放射線治療が唾液腺に影響を及ぼすことがあります。
5. **脱水症状**: 十分な水分摂取がない場合、口が乾燥することがあります。
6. **ストレスや不安**: 精神的な要因もドライマウスを引き起こすことがあります。
### 対処法
1. **水分補給**: 定期的に水分を摂取し、脱水を防ぐ。
2. **唾液促進食品**: 酸味のある食品(レモンなど)を摂取することで唾液の分泌を促進できます。
3. **唾液代用品**: 市販の唾液代用品(スプレーやガム)を利用する。
4. **口腔衛生の徹底**: 定期的に歯を磨き、口腔内の清潔を保つ。
5. **禁煙**: タバコは口腔乾燥を悪化させるため、禁煙が推奨されます。
6. **医師の相談**: 薬の副作用や病気が考えられる場合、医師に相談する。
7.**唾液腺のマッサージ**:唾液腺を刺激し分泌を促します。
ドライマウスは不快な症状ですが、適切な対策を講じることで改善できます。必要に応じて医師の診断を受けることも重要です。
###口の中への影響
ドライマウス(口腔乾燥症)は、唾液の分泌が減少することによって引き起こされる症状です。これにより、口腔内にはさまざまな影響が生じることがあります。
1. **口腔内の不快感**: 唾液が少ないことで口腔内が乾燥し、不快感や喉の渇きを感じることがあります。
2. **虫歯や歯周病のリスク増加**: 唾液には抗菌作用や自浄作用があり、口腔内のバイ菌の繁殖を抑える役割があります。唾液が減少することで、その効果が失われ、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
3. **口臭**: 唾液が少ないと、食べ物の残渣や細菌の繁殖が進みやすく、口臭が発生する原因になります。
4. **嚥下障害**: 口腔内が乾燥していると、食べ物を飲み込みにくくなり、嚥下障害を引き起こすことがあります。
5. **口腔粘膜の炎症**: 唾液分泌が減少すると、口腔の粘膜が乾燥し、炎症を起こすことがあります。これは痛みや不快感につながります。
6. **味覚の変化**: 唾液が不足すると、味覚にも影響が出ることがあります。特に味を感じにくくなったり、苦味が強く感じることがあります。
この様に様々な影響があり、歯科医院での健診、相談をお勧めします。
たなか歯科クリニック歯科衛生士 高山
口腔がんについて
こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
今回は口腔癌についてお話します!
口腔癌とは、舌や歯肉、頬粘膜、上顎の裏側や舌と下顎の歯茎との間にできる口腔底や口唇などお口の中に発生する悪性腫瘍のことを言います。
口腔癌の中で最も多いのは舌癌で、口腔癌全体の60%を占めています。
口腔癌の発生にはさまざまな要因が関与しており、まだ解明されていない点もありますが主に以下のようなリスク因子があります。
・喫煙と飲酒
喫煙は口腔内の細胞に長期的なダメージを与え、発癌リスクを大幅に高めます。タバコの煙には、多くの発がん性物質が含まれており非喫煙者と比べて喫煙者の口腔癌の罹患リスクは5.2倍とされています。
また、大量のアルコール摂取も口腔粘膜を刺激し、特に喫煙との相乗効果によって発症リスクが高まることが知られています。
・口腔内の不衛生
口の中や歯の汚れ、舌や粘膜についた白苔、未治療の虫歯、口の中の乾燥など、口腔内が細菌で汚染されていると口腔癌を発症しやすくなります。
・慢性的な機械的刺激
不適切な歯磨きや不潔な入れ歯の使用は、慢性的な刺激や炎症を引き起こし、口腔癌のリスクを高めます。
・ヒトパピローマウイルス
HPVへの感染は、口腔癌の発生に関与していると考えられています。
口腔癌の症状は、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、早期発見が難しい場合があります。
〇初期症状
口腔内の癌ができた部分の粘膜が赤くなったり、白色に変色したり、形が変わったりします。また、口の中に硬いしこりや腫れができることもありますが、初期にはほとんど痛みや出血を伴わないため、口内炎だと思い込んでそのまま放置してしまうケースも少なくありません。
2週間しても口内炎がなかなか治らない場合は注意が必要です!その他にも癌の進行に伴い、強い口臭が生じることがあります。
口腔癌の治療は、癌の進行度や患者さんの状態に応じて、腫瘍を外科的に切除したり、放射線の使用や抗がん剤を使用するなどの治療が行われます。
〇予防
・喫煙、飲酒
喫煙や過度な飲酒を避けることで、口腔癌のリスクを大幅に減らすことができます。
・口腔内の清潔を保つ
歯磨きを丁寧に行い、定期的に歯科検診を受けることで、口腔内の健康を維持し、癌のリスクを低減できます。
・定期的な歯科検診
早期発見・早期治療が最も重要です!
口腔癌は進行すると治療が困難になるため、異変を感じたらすぐに専門医に相談してみてください!
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷