口腔がんについて
こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
今回は口腔癌についてお話します!
口腔癌とは、舌や歯肉、頬粘膜、上顎の裏側や舌と下顎の歯茎との間にできる口腔底や口唇などお口の中に発生する悪性腫瘍のことを言います。
口腔癌の中で最も多いのは舌癌で、口腔癌全体の60%を占めています。
口腔癌の発生にはさまざまな要因が関与しており、まだ解明されていない点もありますが主に以下のようなリスク因子があります。
・喫煙と飲酒
喫煙は口腔内の細胞に長期的なダメージを与え、発癌リスクを大幅に高めます。タバコの煙には、多くの発がん性物質が含まれており非喫煙者と比べて喫煙者の口腔癌の罹患リスクは5.2倍とされています。
また、大量のアルコール摂取も口腔粘膜を刺激し、特に喫煙との相乗効果によって発症リスクが高まることが知られています。
・口腔内の不衛生
口の中や歯の汚れ、舌や粘膜についた白苔、未治療の虫歯、口の中の乾燥など、口腔内が細菌で汚染されていると口腔癌を発症しやすくなります。
・慢性的な機械的刺激
不適切な歯磨きや不潔な入れ歯の使用は、慢性的な刺激や炎症を引き起こし、口腔癌のリスクを高めます。
・ヒトパピローマウイルス
HPVへの感染は、口腔癌の発生に関与していると考えられています。
口腔癌の症状は、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、早期発見が難しい場合があります。
〇初期症状
口腔内の癌ができた部分の粘膜が赤くなったり、白色に変色したり、形が変わったりします。また、口の中に硬いしこりや腫れができることもありますが、初期にはほとんど痛みや出血を伴わないため、口内炎だと思い込んでそのまま放置してしまうケースも少なくありません。
2週間しても口内炎がなかなか治らない場合は注意が必要です!その他にも癌の進行に伴い、強い口臭が生じることがあります。
口腔癌の治療は、癌の進行度や患者さんの状態に応じて、腫瘍を外科的に切除したり、放射線の使用や抗がん剤を使用するなどの治療が行われます。
〇予防
・喫煙、飲酒
喫煙や過度な飲酒を避けることで、口腔癌のリスクを大幅に減らすことができます。
・口腔内の清潔を保つ
歯磨きを丁寧に行い、定期的に歯科検診を受けることで、口腔内の健康を維持し、癌のリスクを低減できます。
・定期的な歯科検診
早期発見・早期治療が最も重要です!
口腔癌は進行すると治療が困難になるため、異変を感じたらすぐに専門医に相談してみてください!
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷