歯周病の影響と早期発見の重要性

歯周病の影響と早期発見の重要性

こんにちは!名古屋市千種区 たなか歯科クリニックの冨里です。
今日は、「歯周病」についてお話しします(^^
この病気は、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を
及ぼすことがありますが、ご存知でしょうか?

1. 歯周病がもたらす影響
最近の研究によりますと、歯周病は心疾患や糖尿病、さらには妊娠中の合併症とも
関係があることが示されています。具体的には、歯周病にかかっている方は心筋梗塞や
脳卒中のリスクが高まる可能性があります。これは、歯周病によって体内に炎症が広がり、
血管に影響を与えるからです。この炎症は、全身の血流に影響を及ぼし、血管の健康を損なう原因となります。
さらに、妊婦の方にとっては、歯周病が早産や低体重児出産のリスクを
高める可能性があることも報告されています。妊娠中はホルモンのバランスが変わり、
歯周病が悪化しやすい状況にあります。このように、口腔内の健康が妊娠や出産に影響を与えることは、
妊婦さんやその家族にとって非常に重要です。

2. 早期発見の大切さ
このように、歯周病は見逃せない病気です。初期段階では、歯茎が赤く腫れたり、出血したりすることがありますが、
これを放置すると症状が進行してしまう恐れがあります。進行すると、歯が抜け落ちたり、さらなる感染症を
引き起こす可能性もあります。そのため、定期的な歯科検診が非常に重要です。
自己診断では気づきにくい初期の症状を見逃さないためにも、定期的なチェックが欠かせません。
さらに歯科衛生士によるクリーニングは、日常の歯磨きでは落としきれない歯石やプラークを除去し、
健康な口腔環境を維持する手助けとなります。ご自身の口の健康を守るために、ぜひ検診を受けてみてください。

3. 予防策と日常ケア
歯周病を予防するためには、日常的な口腔ケアが欠かせません。正しい歯磨きやフロスの使用、
そしてバランスの取れた食生活が非常に重要です。特に、ビタミンCが豊富な果物や野菜は、
歯茎の健康を保つために役立ちます。ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、歯茎の強化に寄与します。
また、タバコの喫煙も歯周病のリスクを高めますので、喫煙されている方は
禁煙を考えてみることをお勧めいたします。喫煙は免疫機能を低下させ、
感染症に対する抵抗力を弱めるため、歯周病が悪化しやすくなります。

歯周病は、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を与える可能性があります。
早期発見と予防が重要であり、定期的な歯科検診や日常的なケアを見直すことが必要です。
寒くなってきましたのでお体に気を付けてお過ごしください。
皆さんの健康を守るために、今一度口腔ケアを見直してみましょう(^^

名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 冨里

人体ってすごい!抜歯後の治癒

こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。

あの凄まじい猛暑が過ぎ、すごしやすい気温になってきましたね。10月になって、院内もハロウィン一色! あちこちに可愛いオバケや魔女たちが飾られています♪

はい。ところで、今回は 『歯を抜いた後の治癒のしかた』 というお話です。

凄いと思いませんか? かつて、歯が存在した場所。それが、抜いてしばらくすると 穴が埋まり、そこに何事もなかったかの様に キレイな歯茎に治ってしまう!!☆☆☆
人体の他の部位では、ここまでの大きな欠損が しっかり自然治癒する事ってありませんよね! 当たり前のことの様ですが、人体のもつ神秘的な素晴らしさだと思うのです。

その治癒過程を解説しますと、

① 抜歯した当日、血餅ができる
   抜歯窩(歯を抜いた後の凹み)に流れ出した血液がゼリー状に固まり、“血餅(血の塊)”で満たされます。血餅はカサブタの役割を果たし、露出した骨を覆い守ってくれます。

② 1週間後、肉芽組織に変わる
   血餅は、周りの骨から血管が入り込み、やがて肉の塊のような “肉芽組織” に変化していきます。

③ 2~3週間後、骨が再生し始める
   肉芽組織は、経過とともに線維化して、段々 “線維性結合組織” になり、幼若ながら骨が再生していきます。

④ 1~3ヶ月後、抜歯窩が歯肉で覆われる
   それまで徐々に埋まりつつあった凹みが、歯肉でほぼ覆われます。これで表面的な治癒は完了しますが、内部の骨はまだ成長中です。

⑤ 半年~1年後、抜歯窩の内部まで成熟した緻密骨ができ、治癒終了
   完全に歯肉・骨の治癒が完了。レントゲン撮影をしても、抜歯の痕跡が分からないくらいに回復します。

……と、いう経過で治っていきます。

先ほどの「なぜ、歯を抜いた痕は、これほど綺麗に治るのか?」という答えは、「抜歯窩という、血餅ができやすい骨に囲われた凹み」という特殊な状況がポイントとなるのです!
治癒過程にとって、これほど好条件な所はありませんものね♪

そして、最後にもう一つ。
治癒のメカニズムを考えると お気づきでしょうが、『抜歯後の治りを良くするためには、抜歯窩に血餅をしっかり作る』 のが大切なことですよね。血餅は、いわば絆創膏であり、歯茎や骨をつくりだす卵ですから。
よって、抜歯後に気をつけていただきたいのが、「抜いた所をいじり過ぎない」 「抜歯当日に強くうがいをし過ぎない」です。せっかくの血餅が取れる要因となってしまいます。
もし、血餅が正常にできず、骨が露出したまま感染を起こしてしまうと “ドライソケット” と呼ばれる炎症を起こしてしまい、抜歯後の痛みが長引いてしまっては大変です(>_<)
たとえ、食べ物が詰まってしまっても大丈夫♪ 体はそれが異物であると、ちゃんと分かっています。組織が治ってくるにしたがって、きちんと排出されますからご安心を♪

千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠

デンタルフロス

皆さんこんにちは!
たなか歯科クリニック歯科衛生士の高山です。
すっかり涼しくなってきた10月、いかがお過ごしでしょうか?
いよいよ食欲の秋です。美味しい物をしっかり食べられるように歯の健康を維持したいですね。

さて、今回のブログでは前回の歯間ブラシに引き続きデンタルフロスについてお話ししたいと思います。
毎日きちんと歯みがきをしていても、実は歯みがきだけでは歯の汚れや歯垢をきれいに取り除くことはできません。歯と歯の間には、歯ブラシが届かないのです!
デンタルフロスは、歯垢のたまりやすい歯と歯の間をきれいに掃除する救世主なのです!しかし、正しい使い方ができていないと歯垢が落としきれないため、せっかくデンタルフロスを使っても、むし歯になってしまうということになります。
では、デンタルフロスを「正しく使う」ためにはどうすれば良いのか?という疑問にお答えします。

デンタルフロスの種類

・ホルダータイプ(糸ようじ)
持ち手がついているタイプで使いやすいのが特徴です。
ホルダーの形には種類があり、F字型は前歯用、Y字型は奥歯用となっています。
初心者の方にオススメです。

・ダブルフロスタイプ
プラスチック棒の両端にデンタルフロスが付いているタイプです。
片方は上顎用、もう片方は下顎用といった使い方ができます。

・糸巻きタイプ
リールに巻かれた糸を切って使うタイプです。
糸には、太さや弾力の違うものがあり、自分にあった糸を選ぶことができます。
また、糸にワックスが付いているものもあります。
詰め物が入っている部分は引っ掛けないよう横から引き抜く事ができます。
ただ使用方法が難しく慣れるまで練習が必要な方もいらっしゃいます。

ブリッジ・インプラント用フロス
ブリッジの欠損歯部分(ダミー)、インプラント部、矯正装置部などに使用します。
片側が硬めの素材でできていて歯間から横に入れる事ができるためブリッジに適しています。中間部分はスポンジ状になっているため清掃効果が高くインプラント部などにもお勧めです。

デンタルフロス(ホルダータイプ)の使い方

■デンタルフロスの持ち方
ホルダータイプのデンタルフロスは、持ち手の前方をつまむように持つのがコツです。持ち手の後方を持ってしまうと動きが大きくなり、歯ぐきを傷つける可能性があるので注意してください。
■デンタルフロスの動かし方
【1】
デンタルフロスを歯と歯の間に当てます。いきなり力まかせに入れるのではなく、デンタルフロスを横に動かしながら、歯と歯の間にゆっくりと入れていきます。
ゆっくりと入れることで歯ぐきを傷つけることなくお使い頂けます。
【2】
デンタルフロスを歯の側面に当てて上下に動かします。歯ぐきに近い歯の根元まで入れて、歯垢をこそぎ取るように3~5回ほど上下に動かします。片方の側面を掃除し終えたら、もう片方も同じように掃除します。
【3】
デンタルフロスを歯の間から抜き出す時は、横に動かしながらゆっくり抜き出します。

デンタルフロスはいつするの?
デンタルフロスをやるタイミングは夜寝る前、歯磨き前に行います。歯に詰まった物を取り除いてから歯磨きをした方が綺麗なりますし、磨いた後は面倒になってしまう事もあります。歯磨き粉に入っているフッ素こ効果を高めるためにも先に行うといいです。また、食べカスが詰まりやすい方は毎食後の使用をお勧めしています。

毎日患者さんと向き合っていると、デンタルフロスを使用しているのに染め出ししてみると汚れが残っている方がいらっしゃいます。
ただ入れているだけで、しっかりと歯面に沿わせてない事が多いようです。少し意識して行うだけでもプラークの取れ方が変わります。
それから、「指導を受けてすぐはやっていたがいつの間にかやらなくなってしまった。」
と言う方も、習慣化するのはなかなか難しいものでが、虫歯予防にとっても大切です。毎日続けるようにしましょう!
たなか歯科クリニックでは患者さん一人一人に合った使い方を指導させていただいております。
ご気軽にご相談くださいね。
たなか歯科クリニック 歯科衛生士高山

レントゲン写真について

こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
だんだん涼しくなってきて、過ごしやすい季節になってきましたね!

今回はレントゲン写真についてお話します。
レントゲン写真は、歯や顎の状態を確認するための重要な診断方法です。
歯科の治療する領域は、お口の中を見ただけではわからない歯の中や骨の中にも及びます。
虫歯などは歯の中で広がっていき、表面からは気づけないこともあります。
レントゲン写真は目視では確認できない部分を映し出すことが出来るため、歯や骨の構造、異常の有無を正確に把握するのに欠かせないものになります。

<レントゲン写真の種類>
歯科で使う主なレントゲン写真には、パノラマX線写真・デンタル・CTの3種類があります。

〇パノラマX線写真は、全体の歯列や顎の状態を1枚の画像で把握することが出来ます。歯の成長状態や大人の歯への交換、親知らずの位置確認、顎関節の異常を確認する際に有効です。

〇デンタルは、個々の歯やその周囲の骨構造を詳しくみるために使用され、虫歯や歯周病の検出に適しています。また、歯と歯の間や被せ物の隙間をパノラマX線写真より鮮明に映し出すことが出来ます。

〇CTは、二次元的な画像のパノラマX線写真とは違い、三次元的な画像で顎骨の細部まで確認できるため、インプラント治療などの高度な診断や治療計画に用いられています。

レントゲン写真を撮影する時に被曝量を気にされる方もいらっしゃると思います。
実は、私たちが日常生活を送るだけでも放射線を常に浴びています。歯科のレントゲン写真の放射線量は非常に低く、自然に浴びている放射線と比べるとかなり低い被曝量になります!
また、撮影時には患者さんの被曝量を最小限に抑えるため、防護エプロンを使用します。歯科用のレントゲン写真は、従来のフィルム方式からデジタル方式に移行しており、放射線量が大幅に低減されています。

歯科レントゲン写真は歯や顎骨の内部を詳細に確認することが出来ます。歯と歯の間や被せ物と歯の境目の虫歯はお口の中を見ても気づきにくいため、レントゲンを撮ることで発見することができます!
また、レントゲンを撮ることで歯を支える骨の状態も確認することが出来るので、歯周病による骨の損失状況なども確認することが出来ます。

当院では1年に1回レントゲン写真でのチェックをおすすめしています。
定期的にチェックを受け、お口の中の健康を維持していきましょう!

千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷

虫歯予防

みなさんこんにちは!名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の川元です。10月になり涼しくなってきましたね。過ごしやすくなりましたが、温度変化に身体がついていかず疲れやすかったり体調を崩しやすい時期です。無理せず健康に過ごしましょう!

さて、今回は虫歯予防についてお話したいと思います。みなさんしっかりメインテナンスに通ってお家でも1日3回歯磨きして歯間ブラシやフロスも使っているのに検診の度に小さな虫歯が見つかってしまうなんてことありませんか?
歯磨きをいつも頑張っているのに虫歯が見つかると少し悲しい気持ちになりますよね。そういう方は他に原因があるのかもしれません。

1.食事習慣
・普段どんなものを好んで飲食していますか?
・食事の回数は1日何回ですか?
・間食はしますか?また、何回しますか?
むし歯を誘発しやすい食べ物・飲み物としてお口の中に残りやすい粘着性の高いものがあります。また糖濃度の高い食べ物はむし歯菌による酸産生やむし歯の進行を増長させるため注意が必要です。具体的には飴、チョコレート、クッキー、おせんべい、ポテトチップスなどがあります。
またお口の中が酸性の状態が続くとむし歯のリスクがたかくなります。そのため食事時間が長かったり間食の回数が多いとお口の中が酸性に傾いた状態が長くなりむし歯になりやすくなります。
2.歯を守る力
・フッ素は使っていますか?
・唾液の量と質はどうですか?
・唾液の中和力はどうですか?
フッ素は歯の表面を覆うエナメル質を酸に溶けにくい性質に変え、むし歯への抵抗力を高めます。虫歯を引き起こす細菌の働きを弱め酸が作られるのを抑えます。
唾液には酸性に傾いたものを中和させる力があります。これを唾液緩衝能といいます。
3.むし歯菌の数
・病原性の強いミュータンス菌数はどうですか?
・プラークが多いと増えるラクトバチラス菌はどうですか?
ミュータンス菌とは人の口腔内にも存在する菌で甘いものを餌として活発になる菌です。むし歯の原因菌の1つです。ミュータンス菌を減らすにはフッ素とキシリトールが効果的です。

このように磨き残し以外にも普段の生活習慣の見直しやご自身のむし歯に対する抵抗力を知ることも大切になります。
唾液の中和力やむし歯菌の数などは唾液検査で知ることができます。一人ひとり唾液の性質やむし歯菌の数などは違いますのでこれを機に検査をしてみてご自身にあった虫歯予防を一緒に見つけていきましょう。

名古屋市千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士川元

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