歯ブラシの選び方ガイド
こんにちは!名古屋市千種区 たなか歯科クリニックの冨里です。
前回は歯磨き粉の選び方についてお伝えしました。
今回は歯ブラシの選び方についてご紹介します(^^♪
歯ブラシは、毎日のオーラルケアに欠かせないアイテムです。正しい歯ブラシを選ぶことで、
効果的に歯垢を除去し、歯や歯茎を健康に保つことができます。
しかし、市場にはさまざまな種類の歯ブラシがあり、どれを選べばいいのか迷うことも多いかと思います。
ここでは、歯ブラシを選ぶ際の重要なポイントをまとめ、あなたに合った歯ブラシ選びをサポートします!
1. ブラシの硬さ(かため・ふつう・やわらかめ)
歯ブラシの「ブラシの硬さ」には、大きく分けて「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類があります。
それぞれの特徴を理解し、自分に合った硬さを選びましょう。
・やわらかめ: 歯茎が敏感な方や歯肉が後退している方におすすめです。
柔らかいブラシは歯茎に優しく、出血や痛みを軽減します。
ただし、ブラシが柔らかすぎると歯垢が十分に除去されないこともあるため、丁寧に時間をかけて磨くことが必要です。
・ふつう: 一般的に最も選ばれる硬さで、歯垢をしっかりと除去しながら、歯や歯茎に過度な負担をかけません。
健康な歯や歯茎を持つ方にはこの硬さが最適です。
・かため: しっかりとした磨き心地を好む方や、歯石がたまりやすい方に向いています。しかし、強く磨きすぎると歯茎にダメージを与えたり、歯の表面が削れやすくなる可能性があるため、注意が必要です。
2. ブラシのヘッドの大きさ
ブラシのヘッド(毛がついている部分)の大きさも重要なポイントです。自分の口の大きさに合わせたヘッドサイズを選ぶことで、奥歯や歯の裏側までしっかりと磨くことができます。
・小さめのヘッド: 小回りが利き、奥歯や細かい部分も磨きやすいです。特に口が小さい方や子どもにおすすめです。
・普通・大きめのヘッド: 一度に広い範囲を磨けるため、時間をかけずにしっかりと磨きたい方にはこちらが向いています。
3. 歯ブラシの毛の形状
歯ブラシの毛の形状には、さまざまなタイプがあります。目的に応じて最適な形状を選ぶことが大切です。
・平坦な毛: もっとも一般的な形状で、歯の表面を均等に磨くことができます。
・段差がある毛: 歯の間や奥歯など、通常のブラシでは届きにくい部分にもしっかりとブラシが届きます。
・超極細毛: 歯茎のポケットや歯間の汚れを効果的に除去でき、歯茎の健康維持にも役立ちます。
歯ブラシを選ぶ際には、歯や歯茎の状態、自分の磨き方、そしてライフスタイルに合わせたものを選ぶことが大切です。自分に合った歯ブラシを見つけることで、日々の歯磨きがより効果的になり、長期的に歯と歯茎の健康を保つことができます(^^♪
名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 冨里
ちょっと気になる白い粘膜「白板症」
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
患者さまのお口の中を拝見していて、ごく稀にですが “粘膜に ちょっと気になる「白斑」 がある” のを発見することがあります。
ほとんどの場合は 痛みなどの自覚症状もなく、患者様ご自身も 「指摘されないと存在に気づかない」 程度のものです。
しかし、口腔外科経験のある歯科医師である私的には、少々心配になり 『今後の安心の事を考えて、一度専門医療機関で検査されてみてはいかがですか?』 と、おすすめするのが……
“白板症(はくばんしょう)” と呼ばれる口腔粘膜病変です。
口腔粘膜、とくに頬・歯肉・舌にみられる “こすっても取れない、白色の板状 あるいは斑状の角化性病変” で、比較的40代以降の男性に多く見られます。
その原因は はっきり分かっていませんが、喫煙・アルコール・刺激性食品による影響、不適合な義歯・補綴物・歯の崩壊などによる慢性機械的刺激、ビタミンA不足、等も関係すると言われています。
この白板症の何が心配か といいますと……、これが “前癌病変” と呼ばれるものだからです。
その癌化率はWHOによれば、4.4~17.5%と報告されています。特に 喫煙者の方は、白板症が “口腔扁平上皮癌” に進展する確率が高く、注意が必要です。
よって、喫煙習慣のある方に 白板症を疑う病変を見つけた場合は、確定診断のために口腔外科での病理組織検査をお勧めしています。
その確定診断のうえで、まだ経過観察で良ければそれで良いと思います。慎重に予後を見ていきましょう。禁煙やビタミンA投与で治癒する事もあるようです。
しかし、それが既に癌化しているのであれば、早期の切除が必要となります。
実は、先日も口腔外科に病理組織検査を依頼した患者様から、「先生!初期の口腔扁平上皮癌だったけど、簡単な手術で済みました」と、教えていただきました。「検査してよかったー!」と、ホッとし、そして「見過ごしていたら大変な事だった!!」と、ドキッとした瞬間でした…。
口腔粘膜の変化は、一概に前癌病変が全てではありません。体調や咬み合わせ、炎症によるものもあります。心配性になりすぎるのも良くありませんが、気になる症状は ぜひ気兼ねなく私達に御相談ください!
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠
口腔乾燥について
こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
今回は口腔乾燥についてお話します!
みなさん唾液腺から分泌される唾液の量はどのぐらいかご存じですか?
実は1日あたり、約1~1.5リットル唾液腺から分泌されています。
さまざまな原因によって唾液の分泌が減るとお口の中の潤いが減少し乾燥するようになります。
口腔乾燥は一般的にはドライマウスとして知られており、これにはさまざまな原因があります。
唾液が不足することにより、唾液の抗菌作用や自浄作用が低下し、虫歯や歯周病になりやすくなったり、口臭や粘膜の感染症、味覚障害、嚥下障害などを引き起こすことがあります。
〇原因
・薬の副作用
抗うつ薬、抗ヒスタミン、降圧薬など、多くの薬が唾液の分泌を抑制する副作用を持っています。これらの薬は、神経伝達物質の働きを阻害し、唾液腺の機能を低下させることがあります。
・年齢
一般的に、加齢に伴い唾液腺の機能が低下します。高齢者の多くは薬を服用する傾向にあり、それも口腔乾燥の一因となります。
・病気
シェーグレン症候群、糖尿病、パーキンソン病など、特定の疾患も唾液の分泌を減少させることがあります。
これらの病気は、唾液腺の直接的な障害を引き起こすことがあり、口腔乾燥を起こします。
・生活習慣
喫煙や過度のアルコール摂取も口腔乾燥を引き起こす原因となります。
〇対策
・水分補給
こまめに水を飲むことで、口腔内の潤いを保つことができます。
・唾液代用品の使用
市販の唾液代用品や保湿ジェルを使用することで、口腔内の乾燥を緩和することができます。
・唾液腺マッサージ
耳の下から顎の下あたりの顎下腺、上の奥歯あたりの耳下腺、顎の下にある舌下腺を押すようにマッサージすることで、唾液の分泌が促され、口腔内が潤います。
・生活習慣の改善
喫煙を控え、アルコール摂取を適度に抑えることで、唾液腺の機能を維持し、口腔内の健康を保つことができます。
・定期的な運動
適度な運動は全身の血行を促進し、唾液腺の機能をサポートします。
口腔乾燥は、多くの原因によって引き起こされる一般的な症状ですが、適切な対策をすることで症状を緩和し、生活の質を向上することができます!
水分補給や生活習慣の改善、適切な口腔ケアなど日常的に取り入れやすい方法を実践してみてください!
また、定期検診で唾液腺マッサージのやり方をお伝えしますので、口腔乾燥で悩まれている方は是非相談してみてくださいね。
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷